結成38年目のお笑いグループ・ダチョウ倶楽部(肥後克広さん、寺門ジモンさん、上島竜兵さん)。2022年5月に上島さんがこの世を去り、お笑い界が悲しみに包まれた。リーダーの肥後さんは、グループを解散せずに活動を継続することを発表している。
ダチョウ倶楽部といえば、計算しつくされた「伝統芸」の数々で知られる。そこで、J-CASTニュースは読者アンケートを実施。彼らがこれまで残した芸・ギャグの中で「偉大な発明」だと思うものを聞いた。
「ダチョウ倶楽部は解散しません」
ダチョウ倶楽部は1985年に結成。当初は南部虎弾さん(現:電撃ネットワーク)がリーダーを務める4人組だったが、87年に脱退したことで肥後さん、寺門さん、上島さんの3人組となった。
「ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」(1989年~96年、日本テレビ系)で頭角を現し、90年代には息の合ったトリオ芸でブレイク。93年には持ちギャグ「聞いてないよォ」が新語・流行語大賞大衆語部門の銀賞を受賞した。
「志村けんのバカ殿様(1986年~2020年、フジテレビ系)」では、故・志村けんさん演じる「バカ殿」を支える側用人としてレギュラー出演。「熱湯風呂芸」や「熱々おでん芸」などの持ちネタを引っ提げ、バラエティー番組や企業イベントに引っ張りだこだった。上島さん率いる芸人同士の飲み仲間「竜兵会」からは、再ブレイクした有吉弘行さんや土田晃之さんらを輩出した。
22年5月11日、上島さんが61歳の若さでこの世を去った。日本中で悲しみの声が広がる中、肥後さんと寺門さんは5月14日に声明を発表。リーダーの肥後さんは「ダチョウ倶楽部は解散しません」「どんな悲しい事があっても、みんなでクルリンッパ!」と、2人でのダチョウ倶楽部の活動継続を宣言した。
ダチョウ倶楽部の特徴と言えば、豊富な持ちギャグの数々だ。上島さんが個人で披露していたものから、団体で披露するものもあり、その数々は「日本の伝統芸」と評される。
J-CASTニュースでは5月16日から7月15日にかけて、投票サービス「トイダス」を用いて読者アンケートを実施。数あるダチョウ倶楽部の芸・ギャグの中で「偉大な発明」だと思うものを聞いた。投票数1005のうち、ここでは上位5つにランクインした芸・ギャグを発表する。
5位~3位は…
5位は「熱湯風呂芸」(投票数83)だ。まず、3人の前に湯気の立った「熱湯風呂」があらわれ、代表して上島さんが入浴することになる。上島さんは浴槽の縁に手足をかけ、自分のペースで入ろうとする。しかし、2人が上島さんを湯船に突き落とし、現場は騒然。水を飲んで溺れた上島さんに寺門さんが心臓マッサージを行い、「生還」した上島さんが何かしらのギャグ(「ハッピーターン」、「訴えてやる」など)を言って終わる、というものだ。
バラエティー番組や企業イベントでたびたび披露されてきた芸の一つで、近年はダチョウ倶楽部が出演するテレビCMでもおなじみだった。3人が出演した音楽グループ・ケツメイシの楽曲「友よ~この先もずっと…」(16年)のMVでも芸が披露され、上島さんが亡くなった際には多くの注目を集めた。
第4位は「聞いてないよォ」(投票数104)。過酷な芸をやらされると知ったとき、3人が口をそろえて言うセリフだ。1993年の流行語大賞にノミネートするなど、ダチョウ倶楽部を象徴するフレーズの一つとして知られる。
第3位は「押すなよ、押すなよ、絶対に押すなよ」(投票数119)。第5位にランクインした「熱湯風呂芸」の中で、上島さんが自分のペースで入ろうとする際に発するセリフだ。「押すなよ」とは、周知のとおり、「押せ」を意味する。
1度目と2度目の「押すなよ」では押さず、3度目の「絶対に押すなよ」で2人が突き落とす、というのが恒例の流れだ。この応用形として、上島さんが「絶対に押すなよ」と言っても誰も押さないため、上島さんが「押せよ!」と促すパターンもある。