あの「グルグルぽーんロケット」のPOV打ち上げ映像が公開! グルグルグルグルグルグル…

GIZMODO

※テストで用いられた機体は燃料を噴射しないので、正確には「ロケット」じゃないんですが、ここでは便宜上ロケットと呼びますね。

カリフォルニアの宇宙スタートアップ企業SpinLaunchが手がける、グルグルグルグルぽーーーーんっと遠心力で飛ばすロケット。4月の飛行テストで初めてロケットにカメラを搭載、ロケット側のグルグル目線で捉えた打ち上げ動画が公開されていました。

打ち上げは去る4月22日。ニューメキシコ州の砂漠にある実験施設の全長33メートルの加速装置「A-33 Suborbital Mass Accelerator」からグルぽーんと発射。昨年10月以来デモテストを重ねており、カメラが搭載された今回は8回目のフライトテスト。

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Video: SpinLaunch / YouTube

グルグルグルグルグル…

回ってます。動画を見るだけで目が回るどころか、ちょっと酔うほど回ってます。ロケットの最大速度は時速1,600km/h。SpinLaunchの技術部門VPのDavid Wrenn氏の発表によれば、高度7,620メートルに到達し、飛行時間は82秒でした。

Image: SpinLaunch

実験用のグルぽん打ち上げ装置A-33 Suborbital Mass Accelerator、実は実用化しようとしている実物の1/3スケールなんです。フルサイズだと最高速度は時速8,000km/hほど出る想定で、小型の積荷なら地球の低軌道に乗せる力があるとのこと。想定では最大200kgまでグルぽんできるとのことなので、科学実験物や小型衛星の打ち上げに利用可能となっています。

今年の2月、SpinLaunchはNASAと契約。今年後半にテストが行われ、その結果を踏まえてNASAは今後の方針を決めるとのこと。今回の打ち上げでは、初めてカメラを搭載しただけでなく、着陸時の衝撃を緩和するためのパラシュートシステムもテストされました。打ち上げの衝撃にカメラが耐えられたのは、SpinLaunchとしては満足行く結果に。SpinLaunchは月2回のフライトテストを予定しており、さまざまな積荷でより速く高く飛ばす実験を重ねていく予定。Wrenn氏いわく、今後より高性能なカメラを搭載する予定があるそうなので、さらなる動画公開が楽しみです。