ウクライナEU加盟巡る影響に指摘 – 非国民通信

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 昨日に続いて、ロシア関係で気になったことを少し取り上げていきます。

ウクライナのEU加盟を支持、欧州委員長が明言(ロイター)

[ワシントン 27日 ロイター] – 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、ウクライナのEU加盟に対する支持を明言した。

ユーロニュースのインタビューで「(ウクライナは)やがてわれわれの一員になる。われわれの仲間であり、加盟を望む」と述べた。

 純然たる軍事同盟であるNATOに比べればEU加盟は少しだけ平和的に見えないでもありませんが、どうしたものでしょうか。EUなんかに加盟してもドイツに搾取されるだけではないかというのはさておき、「西側」の一員であることを求めるウクライナの現方針には合致するのかも知れません。ただ、このタイミングでEUが支持を明言するのが適切であるかは別の話です。

 言うまでもなくEU加盟には諸々の条件があります。加盟を申請している国は少なくないですけれど、EU側が突きつける条件をクリアするのは容易でなく、門前払いの状態が続いているケースもあります。そしてウクライナもまたEUが要求する財政規律や統治体制など備えているはずもなく、普通に審査されれば加盟を断られるのが当然です。

 ところが今回、EU側から明確に「加盟を望む」と迎え入れの意向が公然と示されているわけです。EU加盟に当たって何が最も重要な基準となるのか、それが明らかになったと言えるでしょう。難民の受け入れに消極的として槍玉に挙げられることも多い我が国も、ウクライナからの難民であれば受け入れを進める考えだと岸田首相も表明しています。何が基準になっているか実に明確ですね。

EU加盟手続き、「ウクライナと同様の扱いを」 トルコ大統領(AFP)

【3月2日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は1日、同国の欧州連合(EU)加盟手続きについて、ウクライナと同様に扱うよう求めた。

 エルドアン氏は首都アンカラで会見し、「ウクライナに示している思いやりをトルコにも見せてほしい」と訴えた。

 そしてトルコのエルドアン大統領が上記のように述べています。トルコと言えば地中海と黒海をつなぐ海峡においてロシア軍用艦の通過制限を発表したばかりですが、これはロシアではなくEUに向けたメッセージと見る他ないでしょう。長年にわたってEU加盟を拒まれてきたのがトルコです。ウクライナと同様に歓迎される用意は整った──言い分としては筋が通っています。

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