漫才協会に加入 錦鯉が語る浅草 – SmartFLASH

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「Netflix」の大ヒット映画『浅草キッド』の舞台であるストリップ劇場フランス座。現在の名称は浅草フランス座演芸場 東洋館で、都内で唯一、落語以外の漫才やコント、ものまねなどが披露される「いろもの寄席」だ。

 ここで、毎月1日から19日まで興行しているのが「一般社団法人 漫才協会」だ。6代目会長を務める青空球児会長(80)のもと、最近は新顔も多く加入する。2021年のM-1王者の錦鯉も加入し、注目されている。

「僕らはナイツさんの紹介で2021年に入ったんですが、その前から何回かお誘いいただいてたんです。協会の運営の方も声をかけてくださり、ありがたいと思ってました」と、渡辺隆(43)は感謝する。

 東洋館は貴重な舞台だと語るのは、長谷川雅紀(50)だ。

「入って1年ですが、月に1回くらいしか出られていない。でも、その月1がありがたい。お客さんの前でネタをやる機会がめっきり減っていて……。10分とか長い時間やれるのもホントに嬉しい。客層も僕らと同年代か上なんで、東洋館ではウケがいい。ここでコント55号さんとか、ツービートさんがやっていたなんて感慨深いです。

 あと、金谷ヒデユキさんとかX-GUNさん、BOOMERさん、プリンプリンさんなどボキャブラ芸人の方に会える! 一緒に写真も撮りました。それに、おぼん・こぼん師匠といった重鎮の方々に会えて、交友関係が広がったのは大きいです」

 連日、テレビ出演が続く錦鯉。東洋館との相性もいい。

「“わかりやすい” が僕らのウリなので、とくに同年代やお子様、年上の人にウケます。逆に、新宿や中野のインディーズライブに来てる10代、20代の女のコには全然ハマりませんでした(笑)」(長谷川)

「コア視聴者層に弱いんですよ、錦鯉は(笑)。だから東洋館と水が合うのかも」(渡辺)

 長谷川がとくに懇意にするのは、はたけんじ(74)だ。三波春夫のものまね「三波春夫でございます。お客様は神様です」でブレイクした、ものまね界のレジェンドだ。

「師匠は『堂々とやれ。お前らは(M-1で)優勝したんだから、胸張ってやればいいんだ』と言ってくださり、ありがたかったです。LINE友達なんですよ(笑)」(長谷川)

「U字工事が言うには、ふだん誰も師匠を相手にしないと(笑)。だから、雅紀さんのとこばっか来てると。いいんです、師匠は毎回美味しいパンくれるんで(笑)」(渡辺)

「師匠はもう5年くらい前から僕らのライブを観に来てくれて、すごくかわいがってくださるんです。錦鯉の歴史をずっと見てくれている。毎日、『テレビ観たよー』といったLINEが来ます」(長谷川)

「東洋館に来ると、師匠の知り合いに贈るサインを書かされます。師匠が色紙とペン持ってくるから(笑)」(渡辺)

 東洋館の魅力は、“絶妙なバランス” にあるという。

「東洋館って、ある意味 “ゆるい”。それでも笑いはきっちり取る、みたいな人が多い。すごいバランスです。若手も師匠も舞台に上がれる、ありがたい場所ですね」(渡辺)

「20年くらい前は、あそこはちょっと古くさいとか、演芸場の古い色に染まりたくないとか当時の若手が言ってたんです。でも今は若手から、ハマカーンやエルシャラカーニみたいな中堅どころ、ボキャブラ芸人だった先輩方や師匠方、いろんな芸人さんが楽しそうに出てるから、変わりました。

 70代のおぼん・こぼん師匠は気持ちも体も若く、楽しんでるなと感じます。タップもやるから足腰強いし。僕なんて、膝痛いですもん。水も2回抜きました。あの元気を見習わなきゃ」(長谷川)

「東洋館で芸人さんを観ておいたほうがいいです。ホントに元気が出ますから」(渡辺)

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