堅実路線。
最近いろいろな場所で耳にするようになった、「メタバース」という単語。しかし海外報道によればApple(アップル)の未発表ヘッドセット製品はメタバースをウリにするわけではないようですよ。
メタバースといえば、ネットワークとXR(VR、AR、MR)技術により、人々がより便利かつ密接にコミュニケーションがとれる…と期待されています。個人的には「セカンドライフとなにが違うの?」と思わなくもありませんが、当時からはPCやヘッドセットのスペックは比べ物にならないくらい進化しましたし、また新たな展開があるのかも。
さてBloombergの報道によると、アップルが投入を予定しているAR/VRヘッドセットでは壮大なメタバースでの利用よりも、より短時間で楽しめるゲーム、コミュニケーション、コンテンツ消費などに焦点があてられているそう。そうそう、僕が使いたかった次世代ヘッドセットはもっと気軽なこっちの方です。
アップルといえば、以前から現実世界に仮想空間をオーバーラップさせるAR(拡張現実)の整備(ポケモンGOも大ヒットししましたね)に力を入れる一方、VR(仮想現実)やMR(複合現実)による仮想空間での生活(映画『Ready Player One』みたいな)にはあまり熱心ではありませんでした。アップルとしては、まず現実世界の生活があってこその仮想/拡張現実だろ、と思っているのかもしれません。
アップルのヘッドセットについてはさまざまな噂が登場しており、The Informationによれば2枚の8K解像度ディスプレイやハンドトラッキング用の十数台のカメラを搭載した、3,000ドル(約35万円)のハイエンドな製品になるそう。一方で著名アナリストのミンチー・クオ氏はパワフルなM1チップを含む複数のプロセッサの搭載、そして高速で遅延が少ないWi-Fi 6Eのサポートを報告しています。
もしかしたら、今年後半にも登場するかもしれないアップルのAR/VRヘッドセット。値段的には業務用のデバイスになりような予感もしますが、僕はアップルが考えているかもしれない地に足のついたプランのほうが成功する確率は高いんじゃないかな、と思っています。
Source: Bloomberg via Gizmodo US