【ソロ活】ハードルが高そうな「1人ボウリング」を人生で初めてやってみた

ロケットニュース24

コロナ禍となって何かとソロ活動がブームだ。ソロキャンプを筆頭に1人焼肉や1人カラオケなど空前絶後のソロ時代が到来しており、コロナが収束するまでこの流れは止まらないことだろう。

せっかくなので自分も何かソロ活を……と思っていたが、なかなか一歩が踏み出せない。その理由はというと、私がやりたいのはボウリングで他のソロ活に比べてハードルが高いような気がするから。1人でボウリングやっている人ってレベルが高いような……。

・ソロボウラーは上手なイメージ

たまたまかもしれないが、私が見かけたことある「ソロボウラー」は器具をつけていたり、ゴリゴリに上手い人ばかり。熟練者のイメージがあって、現に華麗なカーブボールを投げて美しいピンアクションを披露していた。

それだけに、普通レベルに毛が生えたくらいの私がソロボウリングしたら醜態をさらしてしまうかもしれない。もし大勢の人前で……誰も気にしちゃいないと分かっていながらも、1人で盛大にガターをやってしまおうものなら死にたくなりそうだ。

小心者の私はそう思ってソロ活でのボウリングを躊躇(ちゅうちょ)していたが、今やらないと先の人生でやる可能性が低くなるのは間違いない。何事もやってみないことには分からないし……よ〜し、ここは思い切って1人でボウリング場へ行ってみよう!


・人生初のソロボウリング

ということで、東京都新宿区の高田馬場BIGBOX内にある高田馬場グランドボウルへとやってきた。平日&夕方前の時間帯でありながら、ボウリング場はなかなかの混雑ぶり。学生街ということもあって、若者たちが楽しそうにプレイしていた。

その中で白髪頭の男性が1人で投げている姿を発見。いかにも上手そうな雰囲気だったため、やはりソロボウリングするのはどうも抵抗を感じてしまう。まだ投げていないけど不安しかない。

とはいえ、来てしまったのだから腹をくくるしかあるまい。シューズを借りてボールを用意したら準備OK。記念すべきソロボウリングの第一投である。いけーっ……って言ってるそばから!!

見えないプレッシャーに押しつぶされて1本しか倒せなかった。初球ガターじゃなくて命拾いしたとも思ったが、ソロボウリングはここから羞恥心に追い討ちをかけてきた。というのも後ろを振り向くと……

当然ながら誰もいないのだ。これまで私は「ボウリングをやるときはみんなで」と思って生きてきた。そのせいか、1人でボウリングをやっていることに違和感があって寂しい。自分の番が回ってくるのも恐ろしいほど早いし。

気持ちを切り替えて投げるも、次に倒したのは5本……あぁ、もうすでに帰りたくなってきた。


──と思いきや、ここから一気に楽しみだした自分がいた。そう、ボウリングの醍醐味といえばストライク!

それが2連発、つまりはダブルをとってターキーを狙えるチャンスが来たから恥ずかしいとか思う暇なんてない。1つだけでも多くのストライクをとるためひたすら集中し、完全に吹っ切れた自分がいたのである。

一投、また一投と投げるにつれてボウリングの楽しさを噛みしめたら雑念は完全に吹き飛んだ。また、逆に1人だからその一投一投に集中できる環境もヒジョーによい。

例えばスペアを狙う時なんてまさしくそう。1本だけ残っている状態は当然として、難易度の高いピン配置になっている場合、どう攻略しようかとじっくり考えることができる。こっちから行くか、それともちょっと曲げるか……みたいな。

こんなにもボウリングと向き合うことは初めて。時間にして90分、あっという間でボウリングを純粋に楽しむ自分がいた。

気がつけば汗だくでいい運動をしていることも改めて知ったし、なんでこれまでやらなかったのかと後悔だ。まぁ……

ファールラインを越えてブザーが鳴ったときこそ死線を越えてしまったと思ったが……

周りのお客さんは誰も自分のことなんて気にしていないから問題なし。最初こそなんだかフワフワしたけど1人も悪くない……ていうか、むしろスゴくよかった。

ストライクの爽快感、スペアを狙う緊張感、失投したときの悔しさ、これがボウリングの楽しさだよなぁ〜。

・ソロボウリング始まってる?

帰る頃の気持ちは「またやりたい」。感覚としては1人でご飯を食べる「ぼっち飯」に共通する部分があって、ソロボウリングを恥ずかしいと思っていた自分が恥ずかしくなった。

誰かと競うのはもちろん楽しいし、ボウリングの醍醐味ではあるが真正面からじっくり向き合うのは1人じゃないとなかなかやらない。そう考えたらソロボウリングをやってみて本当によかった。

コロナ禍以前ならば「1人ボウリングはハードルが高い」と思う人は少なくなかったのではないか。しかし、今はコロナ禍だから「ボウリング好きなんだろうな」くらいで誰も気にも留めないような気もする。

そしてハッと気づいたのが、意外にも1人で来ている人に若者が多かったこと。もしかしたらソロボウリングはもう始まってるのかもしれない。私のようにこれまで一歩が出なかった人はぜひ新しい世界の扉を開いてみてはどうだろう。いいよ、ソロボウリング!

撮影協力:BIGBOX高田馬場高田馬場グランドボウル
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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