防寒とオシャレは相容れないもの。UNIQLOのウルトラライトダウンなども人気ではあるが、スタイリッシュな反面、突き詰めた防寒具とは言えないだろう。偏見かもしれないが私はそう思っている。
──では、突き詰めた防寒とは何か? それは肉厚なダウン。さらに、寸分の隙間も生み出さない設計だろう。その条件を満たした、最強防寒具を今回の記事でレビューしたい。そのアイテムは、さながらタイヤマンのように肉厚である。
・タイヤマン ダウンスーツ
その商品とは、海外の通販サイトで発見したダウンスーツ。「ダウン ✕ つなぎ = 最強」の方程式が脳裏にビビッときたのだ。
下半身までボンレスハム、もしくはタイヤマンのようなダウンが続くそのアイテム。購入価格は送料込みで約6300円で、意外にもコンパクトに送られてきたぞ。
お手数でなければ、上記リンクより写真を見て貰いたいのだが、はち切れんばかりの肉厚ダウンで、まさに世界規格なのだ。詳しい性能はよく分からないが、フィルパワー(羽毛のかさ高を示す数値)など踏み倒すレベルだろう。外見のインパクトもネタとして申し分なしッ……!
これより、究極の防寒を手に入れまーす。
ビリビリっと開封!
あれ、ゴミ袋?
今となっては懐かしい黒いゴミ袋──それが私のファーストインプレッションだ。肉厚感なんてゼロに等しい。やられたっ! 海外製品によくある誇張写真だったのか
……あ、いやちょっと待て、考えてみれば配送のために圧縮しているし、少し待てば肉厚に膨らむのかも。イヤー私の早とちりで申し訳ない。
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やはりゴミ袋だった。
輸送の過程でパンクしてしまったのだろうか? サイトの写真とくらべても肉厚度9割減である。なんなら一般的なダウンよりも薄い気がする。
着用しなくてもタイヤマンの要素はゼロだと分かるが、いちおう袖を通してみたところ……
ただようコソドロ臭
もしかしたら、キャッツアイのレオタード、峰不二子のライダースーツなどを連想してるだけかもしれないが、裏で暗躍してそうな雰囲気がプンプンしている。怪盗とかスパイならスタイリッシュだが、35歳のおっさんが暗躍するとコソドロになるっぽい。
なお、コソドロ感については黒という色による効果もあるだろうから、避けたい場合は「湖の青」や「イエロー」などファンキーな色を選べば良いと思う。
・使い勝手と品質
外見からして期待できなくなった防寒性能だが、つなぎタイプという性質もあってか、なかなか暖かい。
とは言っても期待値と比較すれば「それなり」である。想定していた肉厚さからすると、暑くて着ていられないくらいを予想していたが、埼玉南部の11月下旬において、ちょっぴり暑く感じるくらいだ。逆に実用性はあるのかもしれない。
しかし、暖かさよりも、外見よりも、比べ物にならないくらい気になったことがある。それは、ジッパーとボタンが1回着ただけで壊れてしまったことだ! 個体差もあるのかもしれないが、せめて記事を書いてる間くらいは壊れないで欲しかった……。
・タイヤマンになれなかったけど
タイヤマンにもなれず、1度着用しただけでぶっ壊れてしまったダウンスーツ。踏んだり蹴ったりな結果になってしまったが、記事を通して大きなことを学べたと思う。
それは、ユニクロをはじめ日本ブランドの品質は神ってるってこと。そして、タイヤマンになる必要なんてないってことだ……。
参考リンク:wish
執筆:hirazi(ひらじ)
Photo:RocketNews24.