選りすぐりのスタートアップ9社が登壇!中⼩機構の2021年度アクセラレーション事業「FASTAR 3rd DEMODAY」を開催

ITライフハック
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株式会社サムライインキュベートは、独⽴⾏政法⼈中⼩企業基盤整備機構が推進する、スタートアップの成⻑加速 を⽀援する2021年度アクセラレーション事業「FASTAR」をバックアップしている。今回、本事業の第3期に参加した9社が本プログラムを通じて策定した成⻑戦略・事業計画を発表するアクセラレーションプログラム「FASTAR 3rd DEMODAY」を2021年10⽉27⽇(⽔)にオンラインにて開催した。イベントの当⽇は、参加企業9社が企業プレゼンテーションとパネルディスカッションを⾏うとともに、事前申込者と参加企業のオンラインマッチングも実施した。

■⽇本全体の活性化と社会問題の解決を⽬指す
国内スタートアップ資⾦調達⾦額のうち、東京都の⽐率は約8割に達しているといわれており、コロナ禍以前は機会や資⾦⾯において東京の⼀極集中の実情があった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡⼤に伴うリモートワーク推進により、経済活動の地⽅分散が進み、これまで注⽬されにくかった地⽅の優れた企業でも都⼼に位置する企業と近しい環境下で企業経営を⾏える機会が増えている。

こうした動きによって、地⽅活性化やその⼟地ならではの社会課題を解決する企業が⽣まれやすくなることが考えられる。
「FASTAR」では、都市部に限らず地⽅のスタートアップにも等しい成⻑機会を提供し、全国の起業家と共に⽇本全体の活性化と社会問題の解決を⽬指している。

■9社が自社事業をプレゼン
「FASTAR 3rd DEMODAY」の企業プレゼンテーションでは、日本全国から先端技術やサービスを誇るスタートアップ9社が、1年間のプログラムを通じて練り上げられた事業計画と事業成果を発表した。

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企業プレゼンテーションの様子

〇アットドウス株式会社(https://atdose.com/)
「副作用リスクが高い抗がん剤の投与量をポンプ技術により微量化する注射剤の開発」をテーマに、投薬デバイス「アットドウス」についての発表を行った。副作用リスクが高い抗がん剤であっても、「アットドウス」を使用すれば、投薬量を超微量に抑え日々の生活を維持したまま長時間投与することが可能だ。新たな治療手段として患者のライフスタイル中心の医療を目指すことを強調した。

〇株式会社血栓トランスレーショナルリサーチラボ(https://t-trl.com/)
「血栓症治療薬の副作用リスクを低減化し、出血リスクをより安全・確実に評価・測定する検査薬の開発」をテーマに、微量トロンビン産生試験(SMAT)を発明したことについて発表した。微量トロンビン産生試験(SMAT)は、従来の検査法とは異なり、特異的に血栓を捉えられる。同社では、2種類の研究用検査試薬キットの商品化を進め、今後パイプライン化やカスタムオーダーでの試薬提供サービスに拡げる構えだ。

〇株式会社ソラハル(https://soraharu.co.jp/)
「年々増加する心理カウンセリングのニーズに着目した相談支援のERPソフト(withコロナのオンライン対応可)、カウンセリングのマッチングプラットフォームの開発・販売」をテーマに、心理支援業務のデジタライズを進める「ソラハルClient First」についての発表を行った。「ソラハルClient First」を使用することにより、心理支援職の負担を軽減し、業務を効率化することで、すべての人がケアとサポートにアクセスしやすい社会を実現することを目指している。公認心理師らによる法人向け人的資源開発(HRD)プログラムの提供を予定しており、現在、導入やPoC協力先を募集している。

〇アルム株式会社(https://arumcode.com/)
「金属加工業界に生産性革命をもたらすNCプログラミング完全自動化AIソフトウェアの開発・販売」をテーマに、多品種少量生産の中小製造業において手間とコストがかかるNCプログラムをAIで自動作成する「ARUMCODE1」について発表。「ARUMCODE1」の導入により、製造業が抱える深刻な人手不足と生産性向上の課題解決を図れる。

〇株式会社調和技研(https://www.chowagiken.co.jp)
「柔軟なカスタマイズ性を有するAIエンジンの開発。言語・画像・数値のAIエンジンを組み合わせたAIソリューション提供」をテーマに、オーダーメイドのソリューションについて発表した。大学研究室発の高水準AI技術と現場にフィットしたオーダーメイドのソリューション提供によって、少子高齢化による労働人口減少や企業のDX化など日本の社会問題の解決を目指す。

〇株式会社⼋代⽬儀兵衛(https://hachidaime.com/)
「お米の目利き・ブレンド・炊飯のノウハウを駆使し、お米からご飯までのプロデュース力を生かしたサービス提供」をテーマに、自社のプロデュース事業について発表。日本人の米離れや農業の人手不足が進むなか、日本の食文化・食事スタイルの素晴らしさを再発見してもらい、米業界を盛り上げたいと意気込む。

〇株式会社ブルー・スターR&D(http://blue-galaxy.co.jp/)
「ものづくりにとって永遠の課題であるバリ取りを超強力・超音波で洗浄する装置開発」をテーマに、精密加工や成型加工の過程で発生する残留物や付着物である「バリ」を除去する世界オンリーワンの技術開発について発表を行った。今後IPOを目指し、拡販を開始する予定だ。

〇株式会社東京ダイヤモンド⼯具製作所(https://www.tokyodiamond.com/)
「半導体製造プロセスにおける課題(高性能化・超高速化・コスト削減・環境負荷)を解決する表面加工技術」をテーマに発表。同社は半導体加工において、化学反応を伴う新たな研削技術を完成させ、さらなる半導体デバイスの高性能化、加工プロセスにおける環境負荷軽減に貢献することを目指す。

〇アンヴァール株式会社(https://www.aonbarr.co.jp)
「海水からマグネシウムを採取し、MgとCO2の燃焼反応によりCO2固定化と水素生成をおこなうことで、低CO2金属材料生産とCO2削減、水素社会を実現(SDGs対応)」をテーマに発表。海洋に含まれるマグネシウムを製錬しマグネシウム合金の原材料とすることで、日本を資源輸出国へ導くとともに、生産過程でCO2の固定化を行い地球全体の気候変動対策にも貢献することを目指す。

■3社を表彰
今回の発表の審査を務めたのは、経済産業省 経済産業政策局 新規事業創造推進室長 石井芳明氏、インキュベイトファンド株式会社 General Partner & Co-Founder 村田祐介氏、株式会社サムライインキュベート 代表取締役 榊原健太郎氏だ。審査員3名による協議の結果、決定した各賞の受賞企業と内容は以下の通り。

〇「経産新規室賞」 アルム株式会社
人手不足という多くの中小企業が直面する課題を解決するDXソリューションの好例であり、中でもものづくり領域は、職人の高齢化・後継者不足という深刻な問題を抱え、さらにDXの進みが遅いためニーズが非常に高い取組みである点が評価された。

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アルム株式会社が「経産新規室賞」を受賞

〇「インキュベイトファンド賞」 株式会社八代目儀兵衛
市場として食品D2C領域は大きく成長を見せており、さらに日本の食に根付く米はD2Cとの親和性が非常に高く事業拡大のポテンシャルが高い。またそれを実現する要素として、米のサプライチェーン上のステークホルダーとの強固な関係値を有していることも他社には真似できない優位点であるとして選出された。

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株式会社八代目儀兵衛が「インキュベイトファンド賞」を受賞

〇「サムライインキュベート賞」 アットドウス株式会社
日本人の2人に1人が癌になると言われている中、健康寿命を伸ばしたいという願いから課題解決に真摯に取り組んでいる点を高く評価された。癌になった際に当人も家族も負担の大きい投薬治療の副作用の問題を認識し、当事者だった立場から熱心に対応されている姿に感銘を受け本賞へ選出された。

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アットドウス株式会社が「サムライインキュベート賞」を受賞

今後、参加企業9社はFASTARのプログラム期間中に得られた成果をもとに、さらなる事業の拡大を目指していくとしている。

「FASTAR」特設サイト

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