スーパーで新商品だと推されに推されていたパンを発見した。その名も「マヌルパン」。何なんだそれは、マヌルネコと何か関係があるのか? と思いきや。どうも、韓国で人気のパンらしい。
ハングル文字でデカデカと「마늘빵(マヌルパン)」と書かれたパン(税抜98円)。パッと見ではどんなパンなのか全く分からないけど、女の子たちがキャッキャとカゴに入れていくのを見てつい、買ってしまった。そんな謎のパンの正体をご紹介したい。
・「마늘(マヌル)」とは
謎のパンこと「마늘빵(マヌルパン)」は、フジパンから2021年10月に新発売されたパンだ。とはいえフジパンオリジナルというわけではなく、あくまでも元は韓国で人気だった屋台グルメパンらしい。
「マヌルネコ」以外で「マヌル」という単語を聞いたことがなかったので、「마늘빵(マヌルパン)」って何なんだ? とドキドキしながら手に取った。しかし、よくパッケージを見ると「마늘(マヌル)」とは韓国語で「ニンニク」のことのよう。一般的に食べられるもので良かった。
パッケージには「ガーリックバター入りソースとチーズクリームの甘じょっぱい組み合わせ。」とも書いてあった。「마늘빵(マヌルパン)」という名前から予測するに、恐らくニンニクがしっかりと効いた風味なのだろう。これは期待大だ。
パンのサイズとしては、手のひらサイズ。サイズ感としては、よくある他の菓子パンとなんら変わりはない。それにしても、パッケージに書いてあったガーリックバター入りソースは真ん中にちょこっと見えているもののことなんだろうか。少なすぎでは?
厚みに関しても、可もなく不可もなく、といった具合だ。手に持った感じは、特にズッシリとくるような重みはない。というか、クリームが入っているという感じもない。パッケージには「チーズクリームの……」とあったので確かに入っているはずだが、やや不安になる軽さ。
恐る恐る中を割ってみると……
えっクリーム入ってない!?
割った断面図を見てみると、ソースどころかクリームもほとんど入っていない。市販の菓子パンの中身にガッカリさせられることは多いが、これはちょっと酷すぎるんじゃないか? 上の方にほんの少しだけ入っているだけじゃないか……
あまりの中身のなさに、食べる前から怒り心頭。しかし悔しいことに、目の前のパンからはニンニクの良い香りが漂ってくる。まあ中身がなくともパンはパンだからな、と思い一口食べてみると……めちゃくちゃ美味しい。ニンニクがガツンと効いていて、バターのしょっぱさに奥深さがある!
しかも、全然入っていないと憤っていたチーズクリームがとても良い働きをしている。ほんのりと甘みのあるチーズクリームが、ニンニクがガツンと効いている濃厚なバターのしょっぱさを上手く引き立てているのだ。これがしつこくない絶妙なバランスを保っていて最高。
パッと見では、ガーリックバターソースもチーズクリームも全然入っていなかったくせに、どこに隠れ潜んでいたんだ!? というぐらい存在感がある。むしろ、どちらかが今以上多いとしつこいかもしれない。そこまで計算しての少なさなのかもしれない……恐るべし、フジパン。
あくまでも「마늘빵(マヌルパン)」を全く知らなかった筆者による感想なので、本物の「마늘빵(マヌルパン)」を知る人にとってどうか、ということは分からない。しかし筆者は今後も見かけたら買おう、と思うぐらいには気に入ってしまった。
名前を聞いただけではどんなパンだか分からない、韓国発の謎のパンだったが……そして販売エリアは東北・関東エリアのみとのことだが気になった方は是非。
参考リンク:フジパン「マヌルパン」公式ページ
執筆:伊達彩香
Photo:RocketNews24.