共産姿勢に見る野党共闘の難しさ – 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

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こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

報道が総裁選一色となる中、昨日はテレ朝「モーニングショー」で野党4党の党首クラスが顔を揃えてテレビ討論をするコンテンツが放映されました。

野党4党幹部がモーニングショーに出演。自民党総裁選のさなかの放送に反響「野党の政策も伝えて」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_614d44bee4b00164119224d7

選挙前にあえて野党にスポットを当てる報道がさらに充実することを期待するばかりですが、その中で興味深いやり取りがあって話題になっています。

玉川徹氏が暴走 共産党・志位委員長に「共産党という名前、変えられないんですか?」
https://news.yahoo.co.jp/articles/600c0c09293c1faad7c1268e67d9a65ba4c15434

記事タイトルの通り、コメンテーターの玉川徹さんが「(世間の支持を広げるために)共産党という名前を変えたらどうか?」とぶっこんだというものです。

ソ連や中国、カンボジア(ポル・ポト政権)などで起きた共産主義国家による悲劇・虐殺・独裁抑圧によって、共産主義・共産党のイメージは拭い難いものになっており、この名称問題は定期的に話題になることでもあります。

>「それからあと、共産党は例えば共産党っていう名前があんまり良くないんじゃないかと。これ変えられないんですか?」と、党の根幹に関わる質問を放った。

 志位氏も苦笑いで「これはね…私たちの理想の名前で、これはもともとはね、玉川さんね、ラテン語でコブニス、協同っていうところからきている。人々が力を合わせて生きていこうと。そこからコミュニズムとできてきている。ですから私たちの目指す共産主義っていうのは人間の自由、人間の解放、これをホント目指してる社会ですから、大事に使っていきたいと思ってます」と諭すように話した。

 なおも玉川氏が「それなら、日本共生の党とかにすればいい」と食い下がると、志位氏は「共産てところがいいとこで」

 玉川氏が「いいの?」と聞くと、志位氏は「一番要は、やっぱり生産をみんなで力を合わせてやっていくっていうところにある」と、にこやかながらも譲らなかった。
上記記事より抜粋、強調筆者

日本共産党が、歴史的に失敗を繰り返してきたソ連のような共産主義とは異なるというのであれば、名前を変えた方がわかりやすいんじゃね?と傍から見ると思うものの、当事者の方々の思い入れは強いようです。

こうした一連のやり取りを受けて、志位和夫委員長はTwitterで下記のように投稿しています。

改めて共産主義・マルクス主義を信奉していることを旗幟鮮明にされたわけですね。

このブレない姿勢には私も敬意を示すものですし、その行政監視能力を生かして、思想の自由がある日本では活躍の機会を得てほしいとも思います。

しかし従前から述べている通り、私は共産主義には否定的です

共産主義が極めて全体主義と相性が良く、実際、歴史的にも資本主義とは比べ物にならない悲劇を生み出してきたことはご承知の通りです。

特に危険なのは「生産手段の社会化」という方向性を捨てていないことで、これはどう考えても統制経済・独裁にまっしぐらに進まざるを得ない政策思想です。

いくら「そうではない」「かつての統制経済とは異なる、進化版なんだ」と言葉で否定されても、具体策が提示されていないのだから、歴史的事実から判断する他ありません。

志位和夫委員長も番組で「一番要は、やっぱり生産をみんなで力を合わせてやっていくっていうところにある」と強調され、綱領にも繰り返し出てくるように、この生産手段の社会化つまり国営化に共産党は強い思い入れを持っています(綱領読めって言われるので、リンクもしておく。読んでます)。

そしてその社会化・国営化された生産手段(企業や工場、農場など)を統一戦線政府とやらが主導していく。共産主義者の考える「人間の開放」「人間の自由」に向けた社会が作られていく。

つまり、自由民主主義・資本主義をベースとする他の政党とは、共産党はその根本からまったく異なる考えを持っているということです。

共産党が政権を取ると、私有財産として「生活手段」は残されるけど、「生産手段」は召し上げられて管理されるので、そんな社会は私は嫌です。