ペットボトルのキャップにストローを刺すとアイドルの水

デイリーポータルZ

テレビに出演している芸能人や、ステージで歌い踊るアイドル。彼らが飲んでいるペットボトルの水に注目してほしい。

その多くは、ペットボトルのキャップにストローが刺さっている。ペットボトルのキャップを開け、そこにストローを刺すのではなく、キャップ自体にストローが刺さっているのだ。

そういうペットボトルの水を作って置けば、「アイドルのいる空間」にならないだろうか。

アイドルの水は簡単に作れる

ペットボトルキャップにストローが刺さっている水、つまりアイドルの水は簡単に作ることができる。

何の変哲もない水を用意する
ラベルを剥がす。複数本あるとなおよし。
この時点でだいぶアイドル感がでてきておののく!
カッターでキャップに×印の切れ目を入れて…
ストローを刺す! これがアイドルの水だ!

これでアイドルの水の出来上がりである。ご家庭でも簡単にできますね。

今回はペットボトルがかなりやわらかい「いろはす」を用いたのだが、キャップに切れ目を入れる際の力加減が意外と難しく、水がドバドバ飛び出してきてしまって大変だった。

アイドルのマネージャーやテレビ番組のADの中では、そういうノウハウがきっとあるのだろう。「水はエビアンを買うべし なぜなら水が飛び出るから」みたいな。

さて、このアイドルの水を複数本用意すれば、またたく間にアイドルグループの完成である。

4人組のアイドルグループだ

これだけでもアイドルを召喚した気持ちになれるが、もうひと手間加えるとよい。それが養生テープだ。

メンバーの名前を書いて貼ると人格が芽生えます
(僕が好きな、実在したアイドルの名前です)

たとえばこれを「かしゆか」「あーちゃん」「のっち」として貼ると、Perfumeの水ということになる。

ものすごいリアリティ。というか生々しすぎる。所持しているだけでなんだか申し訳ない気持ちが湧いてくるほどだ。一切関係がないただの水なのに!

とはいえ準備は完了!
これを並べて置けば、そこがアイドルのいる空間になるのである。

「虚像」を見た

まずは真っ当にステージ奥に置いてみる。

イベント開演前感がある

ペットボトルがステージ奥にあると、今にもアイドルが出てきそうな感じがする。もっとも、呼んでもないのにアイドルは出てこないので、これはまったくの虚像である。

「虚」の野外ライブだ
ちなみにペットボトルがないと「ただの床」という感じ

川の近くの広場にもアイドルの水を置いてみる。

ここでイベントかぁ…
アイドルが歌いにここに来そうな感じがするが、とはいえどこから来てどこにハケていくのかという疑問は残る

噴水前だってイベントスペースになる。

リリースイベントのような何かが始まりそうだが、実際問題何もリリースしていない
これは開演待ちのひとときのようにみえるだろうが
アイドルの水がなければただ噴水を見つめる人である

飲んでみる

これを飲めば僕だってアイドルなのではないか。さっき貼った養生テープを剥がして(さすがに気が引けた)、一本飲んでみようと思う。

「お水おいしいー?」
水、うまいけど

うーん。なんというか、飲んでいるというよりは「飲んじゃっている」な、これは。

キャップにストローを刺したペットボトル。この水を飲んでもアイドルにはなれないが、そこらに置くとアイドルグループの虚像を召喚できる。これでどこでもリリースイベントだ。どんどん開催していこう。

青汁を一本混ぜたらアサヒ緑健感が勝つので要注意
あと、「レス(ファンの応援に反応すること)」は意外に難しい

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