燃えろ!頭の湯気でジンギスカン

デイリーポータルZ

※画像はイメージです。

小学生の頃、自分の頭部を使って熱したジンギスカン鍋を表現する方法を思いついた。

その後、すっかり忘れていたその方法は小学生のアイデアながら、今、改めて考えてみても悪くないような気がする。

この機会に約40年の時を経て、あの頃の思いつきを具現化してみたい。

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。

前の記事:甜面醬で五平餅

> 個人サイト 日本海ぱんく通信

頭でジンギスカン鍋を表現する方法

当時考えた方法はこうだ。まず、ジンギスカン鍋をくりぬいて、そこから頭頂部を出し、寒い日に運動をして頭から湯気を出すというものである。

ただ、ジンギスカン鍋をくりぬくことは難しく、小学生の私は行動には移さずじまいであった。

2.png
発泡スチロール製のジンギスカン鍋で代用すればOK

あれから約40年が経ち、デイリーポータルZで1年近くライターをやらせてもらった経験から言わせてもらえば、本物の鍋をくりぬくのではなく、発泡スチロールで作ったフェイクのジンギスカン鍋をくりぬけばいいのである。

あの頃より成長しているな、俺、ムフフ。

発泡スチロール製のジンギスカン鍋を作ろう

ではさっそく作っていこう。

3.jpg
まず発泡スチロールに下書きをして
4.jpg
ホットカッターで切り抜く
5.jpg
アクリル絵の具で着色して
6.jpg
できあがり

準備は整った。あとは燃えてモウモウと頭から湯気を出ぜばいいだけである。

燃えるぞ!見ていてくれ!あの頃の俺よ!

頭から湯気を出しましょう

頭から湯気を出すために気温の低い早朝の海にやってきた。

7.jpg
かぶると往年のキラー・カーンのようだ
8.jpg
あえてキラー・カーンに寄せる
9.jpg
こういうプロレスラーがいたのです。

ひとしきりモンゴリアンチョップが済んだところで、頭から湯気をだすために走っていこう。

image10.gif
走る

といっても全く頭から湯気がでる気配はない。

11.jpg
まったく出ていない
12.jpg
湯気の気配ゼロ
13.jpg
それもそのはず、ただいま午前11:50。気温8℃

先ほど、早朝に海にやってきたと書いてしまったが、本当は午前6時に撮影を開始する予定だったが起きられず、ウダウダしていたら到着が午前11時50分になってしまったのである。ウダウダしすぎだ。

14.jpg
寒くなる夜を待つ

太陽がほぼ南中していては頭から湯気など出るはずがなく、仕方が無いので夜に再チャレンジすることにした。

いったん広告です

夜になった

日が沈み、気温も1℃となり吐く息も白くなった。

15.jpg
気温1℃

気を取り直して改めてジョギングを再開する。

image26.gif
燃えろ!

20分間走り、しっかりと汗をかいたところで頭の湯気をチェックする。

17.jpg
汗は出たが湯気はどうか?
18.jpg
湯気は出ていない

息は白いものの頭の湯気は確認できず。

というかここでは白い息さえも画像に映らないので光の加減の問題かもしれない。

19.jpg
白い息が映るところへ移動

テストしてみたところ、蛍光灯のボワ~ンとした光で撮影すると白い息が撮りやすいことがわかった。

そして改めて体を動かす。

image16.gif
燃えろ!燃えろ!
21.jpg
やっぱり湯気は出ていない

肉眼ではうっすら湯気がでているものの、やはり画像には映らない。

22.jpg
失敗である。

まあ、撮影日が3月であり、春めいてきており、やはり頭から湯気がでるような真冬の環境とは湿度とか光の加減とかそういったものが適していないのだろう。

しかし記事のためにはどうしても頭から湯気を出す必要があるのだ。

ついに頭の湯気でジンギスカン完成!

なにがなんでも頭から湯気をださなければならぬ。これはもう、温度がどうの環境がどうのと言う前に運動が足らなかったのだ。

体を温めに温め、燃えに燃えて、外気温よりも頭の表面温度を上げるしかない!

と必死に動いて動いて動いてた結果!

23.jpg
お!頭から湯気が!!

燃えてきたー!!!

24.jpg
モウモウと出ている!

燃えてきたぞーー!!!

25.jpg
再現度の高さに私にはもやしが見える!​​​​
26.jpg
そして美味しい
27.jpg
ごちそうさま、そして、すみません。

ということで頭の湯気でジンギスカンはできませんでした!

※突然の訪問にもかかわらず撮影にこころよく応じてくれたジンギスカン屋さんに感謝です。

結果は失敗だったものの

今回、寒い中を走れば頭から湯気が当たり前に出ると疑わずに始めてしまったが、撮影できるほどの湯気を発生させるためには、数々の条件をクリアする必要であることがわかった。

29.JPG
撮影協力:北国のジンホル屋ふる川 古町店

結果は失敗に終わってしまったものの、撮影のために訪れた店舗スタッフさんと、そこで卒業祝いをしていた情報系専門学生さんたちと打ち解け、楽しい時間を過ごすことができた。

やってよかったと思う。

Source

タイトルとURLをコピーしました