総裁選の先送りに自民議員が苦言 – 赤池 まさあき

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自民党本部での政調合同会議の様子

国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条に、「日々勉強!結果に責任!」をモットーとする参議院議員赤池まさあき(比例代表全国区)です。

9月1日は「防災の日」です。大正12(1923)年に関東大震災が発災したことが由来です。関東大震災は、11時48分過ぎに神奈川県小田原と三浦半島の双子地震が契機となり、12時1分に東京湾羽田沖、そして12時3分に山梨県東部と3つの震源が次々と発災した連動型大規模地震でした。5分間以上激震が続いたことになります。その後も本震に匹敵する余震が続きました。それにより、津波が発生し、山崩れが起き、家屋が倒壊して火災となり、社会基盤が崩壊し、テロや暴動まで起き、戒厳令が敷かれ、政治危機にもなりました。まさに、複合災害であり、10万人以上がお亡くなりになりました。震災復興によって、大きく街づくりから変わりました。改めて教訓を踏まえて、災害に備えたいものです。

3度揺れた首都・東京 (kajima.co.jp)

◎自民党本部で会議 政府のコロナ対策と経済対策に注文

 8月31日(火)午前10時から2時間、自民党本部において、政調、新型コロナウイルス感染症対策本部・経済成長戦略本部合同会議が開催されました。政府の説明を受けて、私は次のような発言を行いました。

・政府のコロナ対策について、医療体制強化策は酸素ステーションや入院待機所設置よりも、国民が求めているのはいわゆる「野戦病院」の臨時の療養施設。現行法でできるわけですから、国は緊急事態宣言下の地方自治体に強力に指導すべきだ。

・ワクチン接種の着実な推進に当たり、以前から訴えているが、市区町村接種にバラつきがあり、それを補い、また、壮年や若者にも接種してもらうべく、現行の職域接種の拡充をお願いしたい。

・地域一斉の学校休校は課題が多いので、慎重にあるべき。学校一斉休校はロックダウン(都市封鎖)とセットでないと意味をなさない。緊急事態宣言下の地域では、感染力の強い変異株対応として、科学的医学的知見に基づき、不織布マスクの徹底や、1mから2mの距離を取るなど、分散登校を徹底した方がよい。

・政府のリスクコミュニケーションや司令塔強化に向けて、今更遅いわけだが、一元化をすべき。それぞれ担当大臣が違うようなことはすべきではない。

・追加経済対策について、1年半の経済対策の執行状況や効果検証、マクロ経済分析に基づいて、議論すべき。本日の内閣府経済財政担当の説明では不十分。

・今までの経済対策の執行状況を見ると、予算を遣いきったのは、国民への1人10万円の現金給付12兆円と事業者への持続化給付金5.5兆円と家賃支援金9千億円、そして、雇用調整助成金の3.9兆円。それ以外の支援事業は予算が余っている。それでは、それで十分かというとまったく実情は違う。バスやタクシー、内航・旅客船、観光等、必要な方々へ支援が届いていないのが現実。経済対策のミスマッチが起きている。既に、何度も党にも有志で提言を出している。以下を直ちに実施すべき。

・経済的に厳しい国民に対して、1人10万円の現金給付約3兆円。

・経済的に厳しい事業者に対して、債務免除や補助金を組合せた支援策約20兆円以上等々。

以上を実現するためには、予備費では不足しており、臨時国会を開会して、補正予算を編成すべきだと訴えました。

◎国会は開会しないで、人事を変えて、解散総選挙で総裁選を先送り???

 その日の午後となって、自民党は野党が求める臨時国会について、予備費で対応できるとして開会しないことを通告しました。

 そして、週明けに幹事長を含めた党役員人事と内閣改造を行うとの報道がありました。

 さらに、9月中旬には、開かないと言っていた臨時国会を開会して、衆議院の解散を断行して、10月21日の任期満了前、10月5日告示17日投開票で総選挙を行い、自民党総裁選(9月17日告示29日投開票)を先送りにするのではと観測が広がりました。

 補正予算を編成する臨時国会を開会しないこともいかがなものかと思いましたが、さらに、人事を行い、その余勢を駆って、衆議院解散を断行し、自民党総裁選を先送りして、国民に信を問おうという発想は、党員不在、個利個略のあり得ないことだと思います。

 一体、解散の大義は何なのでしょうか。コロナ禍の収束が見通せないなかで、自民党自らが総体で決めた総裁選を反故としようというのは心底驚きました。

 今後、情勢を注視しつつ、国家国民のために、補正予算を編成して、開かれた政策論争を行う自民党総裁選を実施した上で、国民に信を問うべく、全力を尽くします。

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