宇宙服が間に合わなくて計画頓挫の予感?
かれこれ2007年から、NASAが4億2000万ドル(約464億円)もの経費をかけて開発を続けている次世代の船外活動宇宙服。しかし、完成が遅れに遅れているので、さらに6億2500万ドル(約690億円)の予算を追加し、何としてでも作らないと2025年4月の月面探査ミッションに間に合わない…と、NASAの監察官がボヤいているのだそうです。
イーロン、救世主になれるか?
これをTwitterで報じたのが、CNBCで宇宙関連の報道をしているマイケル・シーツ氏。そしてそれに反応したのが、宇宙企業SpaceXの親分であるイーロン・マスクです。
必要ならSpaceXでやれるよ
SpaceXはロケットのカプセル「クルー・ドラゴン」内で着るフライトスーツを完成させており、その秘密は野口聡一さんが詳しく紹介してくださったこともありました。これまで何人もの宇宙飛行士たちが着て、宇宙と地球を往復したことがあるので、実績はお墨付きです。
NASAの下請けが多すぎる
NASAはアルテミス計画用にと、全身3Dスキャンで特注する「xEMU」を完成させているはずなのですが…資金不足と技術的な問題、そこにコロナ禍が重なってしまい、該当する宇宙飛行士たちに揃えることができなくなってしまいました。
さらに「xEMU」は、複雑な構造を支えるパーツを27社の下請け企業に任せており、これも遅延の原因になっているようです。それについて、イーロン兄貴は「(ひとつの)台所に料理人が多すぎるみたいだね」と揶揄しています。
作りたいのはSpaceXだけではない
CNBCいわく、実はSpaceX以外にも50社近い企業が宇宙服の製造に名乗りを上げているのだそうです。追加の予算はあるけど納期に間に合わないNASA。そして船内用だけど実績のあるSpaceX。1社に絞れば早いでしょうから、すでに答えは見えているような気がしますよね。さて最終的にどうなるのか? 気になるところです。