スパムメールの中には、押しつけがましく商品を宣伝したり、悪意のあるURLを仕込んだりするだけでなく、「開封を検知してそのメールアドレスが実際に使われているものかどうかをチェックする」というトラッキング機能を持つ物があります。GmailやAppleのメールクライアント、MicrosoftのOutlookまで、主要なメールサービスやメールソフトでメールのトラッキングから身を守るための設定方法を、IT系ニュースサイトのThe Vergeがまとめて公開しています。
How to stop your emails from being tracked – The Verge
https://www.theverge.com/22288190/email-pixel-trackers-how-to-stop-images-automatic-download
・目次
◆1：トラッキングピクセルとは？
◆2：Gmail(ブラウザ版)
◆3：Outlook(ブラウザ版)
◆4：Apple Mail(Macの標準メールクライアント)
◆5：Gmailアプリ(Android版)
◆6：Gmailアプリ(iOS版)
◆7：Apple Mail(iPhoneの標準メールアプリ)
◆1：トラッキングピクセルとは？
電子メールには、1ピクセルの透明な画像を使ってその読み込みを検知することで、メールの開封状況や受信者の情報を収集するトラッキングピクセルという手法が使われているものがあります。この手法自体は違法なものではありませんが、トラッキングピクセルにより受信者のIPアドレスなどの情報が流出すると、フィッシング詐欺といった犯罪に悪用されるおそれがあります。
これを防ぐため、GoogleはGmailの添付画像を独自のプロキシサーバー経由で配信し、少なくとも位置情報はトラッキングされないよう対策しています。また、トラッキングピクセルをブロックするための拡張機能である「Ugly Email」や「PixelBlock」が、ChromeやFirefox向けにリリースされています。
さらに、「メールが自動的に画像を読み込むのを止める」という抜本的な対策を行うことで、あらゆるトラッキングをブロックすることまではできないものの、トラッキングピクセルが情報を収集するのを防ぐことが可能とのこと。その設定方法は以下の通りです。
◆2：Gmail(ブラウザ版)
まず右上の歯車をクリックしてから「すべての設定を表示」をクリックします。
「全般」タブにある画像の項目で「外部画像を表示する前に確認する」にチェックを入れたら……
ページの最下部にある「変更を保存」をクリックすればOKです。
◆3：Outlook(ブラウザ版)
ブラウザ版のOutlookには、Gmailのように画像の読み込みを止める方法はありませんが、画像を読み込む方法を安全なものに設定することができます。そのためには、まず右上の歯車のボタンをクリックしてから「Outlookのすべての設定を表示」をクリックします。
続いて、「全般」「プライバシーとデータ」の順にクリックし、「画像の読み込みは常にOutlookサービスを使用する」にチェックを入れればOKです。
◆4：Apple Mail(Macの標準メールクライアント)
まず「メール」から「環境設定」をクリックします。
次に、「表示」タブにある「メッセージ内のリモートコンテンツを読み込む」のチェックを外せば設定完了です。
◆5：Gmailアプリ(Android版)
まず左上の三本線をタップして、メニューを開きます。
続いて「設定」をタップ。
設定を変更したいアカウントをタップします。
「画像」をタップして……
「外部画像を表示する前に確認する(動的メールも無効にする)」にチェックを入れればOKです。
◆6：Gmailアプリ(iOS版)
iOS版のGmailアプリも、基本的な手順はAndroid版と同じです。まず左上の三本線をタップします。
「設定」をタップ。
アカウントを選択します。
「画像」をタップして……
「外部画像を表示する前に確認する(動的メールも無効にする)」を選択すれば完了です。
◆7：Apple Mail(iPhoneの標準メールアプリ)
「設定」アプリから「メール」を選択し……
「サーバ上の画像を読み込む」をオフに切り替えればOKです。
The Vergeは「このほか、デフォルトで外部の画像をブロックする『Thunderbird』などのメールクライアントを使うという手もあります」と提案しています。
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