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牌でさまざまな図柄を描くというドミノ倒しには、初代ポケモンを再現したりスーパーマリオ オデッセイを再現したりといった手の込んだものがさまざまありますが、こうした複雑な図柄を作り上げるのにはものすごく時間がかかります。「複数の音を出せる車のクラクション」「庭一面のリスの障害物コース」などを作り上げた元NASAエンジニアのマーク・ローバー氏が新たに開発した「全自動ドミノ並べロボット」は、1日約10万個を並べられるというだけでなく、初代スーパーマリオブラザーズのタイトル画面をモチーフにした図柄を描くことも可能です。
World Record Domino Robot (100k dominoes in 24hrs) – YouTube
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ムービー冒頭でゲスト出演しているのは、緻密かつ発想力に富んだドミノムービーをYouTubeに多数投稿していることで知られるYouTuberのLily Heveshさん。Heveshさんは自身がプロデュースしたドミノを熟練した手つきで並べますが、並べたドミノをうっかりと倒してしまいました。
「人間のダメなところだね!」と言いながらローバー氏が指笛で呼んだのが……
全自動ドミノ並べロボット「Dominator」です。
支配者の名を冠するDominatorが、機体前部に備え付けられた台座をスーッと下ろして……
再び台座を上げると、そこにはドミノが見事に並べられていました。
Dominatorは、専用のドミノ流し込み機から受け取ったドミノを……
前部の台座の中に縦向きで収納しています。
こうして縦向きで収納されたドミノを、そのまままっすぐ解放するという仕組みで同時に300個のドミノを並べています。台座を地面に設置しない状態でドミノを解放すると、全てのドミノが完全にまっすぐ立った状態で下に落ちてくることが確認できます。
ドミノ並べのプロであるHeveshさんですら比べものにならないほどの速度でガンガンドミノを並べるDominator。Heveshさんが並べたドミノはキレイに整列していませんが、Dominatorが並べたドミノはほぼ一列に整列している点も特徴。
2時間でDominatorが並べたドミノは9000個に到達。「どちらが勝ったのかは明白だね」とローバー氏。
この実験用のドミノを崩して……
いよいよ本番へ。今度はDominatorがギネス記録で規定される広さの空間に、ドミノを並べ尽くしていきます。
さらに本番では、ドミノの色を変えてスーパーマリオブラザーズのタイトル画面を描くという試みも実行。
ドミノで絵柄が描けるのは、ドミノ流し込み機の機能によるもの。このドミノ流し込み機は青・オレンジ・黒・白・黄色の5色のドミノをそれぞれ別ラインで上部に持ち上げて……
ロボットアームが図柄に合う色のドミノをピックアップして、対応するポケットに投入するという仕組み。
こうして図柄入りのドミノをセットされたDominatorは、室内用GPSセンサーで室内を大まかに移動し、目的ポイントに近づくとカメラで地面に記されたマーカーを読み取って、正確なポジションに位置取りします。
その場で旋回することすら可能な脚部ホイールとスムーズなDCサーボモーターによって、すでに並べられたドミノを崩さないスムーズな移動を実現しています。Googleの自動運転車開発部門が独立して誕生したWaymoに所属するAlex Baucom氏が担当したDominatorの制御ソフトウェアは、専用ページで詳細が公開されています。
こうしてDominatorは24時間で10万2300個のドミノを並べきり……
マリオブラザーズのタイトル画面をモチーフにした図柄が完成。
後は並べたドミノを倒すのみ。今回はドミノを倒すために、ノコノコの甲羅が滑ってくるというギミックも開発しました。
というわけで、マリオブラザーズのタイトル画面を描き上げた約10万個のドミノが倒される圧巻のシーンは、ムービーの13分10秒頃からスタート。以下の埋め込みリンクをクリックすると、ムービーを13分10秒から見ることができます。
World Record Domino Robot (100k dominoes in 24hrs) – YouTube
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