プライバシー優先の検索エンジン「Brave Search」に検索広告追加、ユーザー追跡なしで便利さ重視設計

GIGAZINE



ウェブブラウザの「Brave」は、Google検索に代わるプライベート性・独立性・透明性を重視した検索エンジン「Brave Search」を提供しています。このBrave Searchに、プライバシーを保護しながらも広告を表示する機能が新たに追加されました。

Brave debuts privacy-preserving ads in its search engine | Brave Browser
https://brave.com/private-search-ads/

他の検索エンジンと同様に、Brave Searchの広告は明確にラベル付けされ、検索結果ページに統合されることとなります。ただし、Brave Search広告はユーザーのデータと匿名性を保護し、大企業にはない透明性を維持するとBraveは説明しています。

実際にどのように広告が表示されるのかを示した事例が以下の画像。Brave Searchで「VPN」と検索した際の検索結果ページ最上部に、VPNの広告が表示されているのがわかります。


Braveは広告が検索エンジンの重要な部分であるとして、「ウェブ上での自由で開かれた情報交換を促進し、ユーザーと検索ワードに関連する製品・サービスを結びつけるのに役立ちます」と言及。さらに、「他の検索エンジンでは検索広告がユーザー情報を追跡し、プライバシーを侵害しています。その点で、Brave Searchの広告は根本的に異なります」と述べ、Brave Search広告がユーザーのプライバシーを侵害しない点を強調しました。

Brave Searchはウェブ上の真に独立したインデックスに基づき構築されており、最近では1日あたり2000万件もの検索クエリが入力されるようになっているとのこと。「これはBrave SearchがMicrosoftのBing以降に登場したウェブブラウザの中で、最も急速に成長しているということを示しています」と、Braveは記しています。

なお、Brave Searchに広告が導入されることで、Braveの収益性は向上し、プラットフォームがより大きく成長しても独立性を維持することが可能となると主張。これにより、大企業のプライバシー侵害に屈することなくBraveがさらなる成長を遂げられるようになるとも主張しています。

Brave Search広告は、ユーザーの追跡を行わず、「倫理的で透明性のある広告慣行を行う」というBraveのコミットメントに従った設計をとります。Brave Search上の広告をユーザーがクリックしても、Brave Searchは検索クエリ・国・デバイスの種類という3つの情報をベースに広告を表示し、ユーザーの個人情報を特定することにつながるようなデータは一切保持しません。これはGoogle検索やBingとは大きく異なるとBrave。


加えて、Braveは広告を見たくないユーザーのために広告なしでBrave Searchが使える月額3ドル(約400円)の「Brave Premium」を提供するとも発表しています。

Brave Premium
https://account.brave.com/?intent=checkout&product=search


Brave Search広告はまずはベータ版として運用が開始され、Brave Searchの検索結果にテキストベースの広告が表示されることとなります。ただし、このベータ期間中でも、Braveの「Braveプライベート広告」設定が有効になっており、最新バージョンのBraveを利用しているユーザーに対しては、検索広告が表示されない模様。この理由は、Braveが「Braveプライベート広告」設定を有効にしているユーザーに配布している仮想通貨BATの対象となっていないためです。ただし、BraveはBrave RewardsとBrave Searchの統合に向けて積極的に取り組んでおり、今後数カ月以内に検索広告もBAT収益の対象とできるようにすることを計画しているそうです。

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