ある日突然、巨大な箱が我が家に届いた。心当たりは全くなく、怪しさしかない。がしかし差出人の欄を見ると、友人の名が書いてある。
……開けるか。意を決し封を切ると、なにやら細長い筒が登場した。よく見ると『鬼の金棒うどん』と書いてある。そうか、うどんか……って長くないかこれ??
・岡山で作られている鬼の金棒
『鬼の金棒うどん』は岡山県の “かも川手延素麺” という会社が作っているという。さすが岡山、鬼の金棒さえも食べちゃう姿勢である。
検索したところ、オンラインでは税込2470円で売られていた。内容量は480gとのことだ。3人前ちょいといったところだろう。
上に書いた通り、容器は金棒に見立てた筒状。その中にうどんが入っている仕様だ。このうどんが、なかなかに曲者でずーーーんと長い。驚くべきことに、90㎝もあるのだ。
調理方法の説明欄に3分の1ほどに切って茹でるよう書かれていたが、なんとなくそのまま食べなければいけない気がした。
ので、たっぷり沸かしたお湯にドボンしてみた。しかしながら喉に詰まったりしたら危険なので、そのあたりは自己判断でよろしく頼む。
・持ち上げるのには腕力と握力が必要
さて。茹でている最中にも感じたが、茹で上がるとさらにその長さをひしひしと感じる。これだけの長さを途切れさせずに作るのは大変だろう。
かつて自分でちょん切って食べるタイプの小豆島の手延べ半生そうめんを食べたこともあるが、それ以上だ。
茹で上がったものをザルにあげるのも一苦労であるし、箸でつまむのも結構な握力と腕力を要する。行儀が悪いと言われるかもしれないが、思わず両手を使って持ち上げてしまった次第だ。
約1メートルと言えば記者の背丈の半分以上あるのだから、冷静に考えればそれもそうだ。今回は冷たくしてつけ汁につけて食べるスタイルにしたため、よりパワーが必要だったようにも感じる。
やっとの思いでつけ汁に浸し食べたうどんは格別だ。ツルンと喉越しがよく、麺はもちもち。コシもある。本来素麺を中心に扱う会社だからか、ちょうど素麺とひやむぎと、うどんの間くらいの噛み心地である。
結果的に長さのことは忘れ、ゴクゴク飲むようにしてあっという間に茹でた分を食べ干してしまった。ことわざの「鬼に金棒」改め、「鬼にうどん」にした方が良いレベルの美味しさだった。
鬼がこのうどんを携えていたならば、桃太郎たちも美味しさの余り一瞬でKOだったかもしれない……そんな妄想もはかどる『鬼の金棒うどん』。機会があれば、お試しあれ!
参考リンク:かも川 鬼の金棒うどん
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.