火星への到達は目標の半分でしかない…。
最初に人類が火星へと降り立つ日はいつか? 本気で火星への移住計画を進めていることでも知られるイーロン・マスク氏ですけど、火星にインターネットを整備する計画まで、着々と進行中ですよ!
Marslinkで高速インターネット
SpaceXの打ち上げる「Starlink」の高速インターネット衛星が、日本でも身近な存在になってきています。携帯電話は圏外でも、空が見えているところなら通信環境が整う時代となりました。いまやStarlinkは、地球低軌道へ7,000基以上が投入されていますけど、最終的には、その6倍の数を常時稼働させ、もっと世界中すみずみまで衛星通信環境を整える計画らしいですね。
そんなSpaceXですが、このほどSpaceflight Nowは、NASAの火星探査計画をめぐる「Mars Exploration Program Analysis Group」の会合における提唱を紹介。なんと火星の周回軌道上にも、SpaceXが高速インターネット衛星を稼働させ、火星で快適な通信環境を整える計画が明らかになっています。これはStarlinkならぬ「Marslink」の誕生でしょうか?
実は複数企業が計画中
Mars Exploration Program Analysis Groupは、SpaceXが独占的に技術提供を謳っているわけではありません。今回のMarslinkのようなプロジェクトは、実はLockheed MartinならびにBlue Originからも提唱中。ただ火星を目指すのみならず、本気で火星に長期滞在しつつ、通信環境も整備された定住目標が掲げられている様子まで伝わってきますよね。
なお、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏が立ち上げたBlue Originは、これまでもイーロン・マスク氏の率いるSpaceXと、熾烈な競争を繰り広げてきました。火星という新市場のフロンティアを狙っても、すでに戦いのはすでに始まっているようです。ときには協力しつつも、しのぎを削るライバルたちが、今後も技術革新を加速させていくのでしょう。
Source: Spaceflight Now