「eリーダー買ったはいいけど、保管場所忘れて使ってない」
「出番なさすぎて、バッテリー空っぽだった」
そんなあなたにピッタリなのがこちら、eリーダーに切り替わるスマホ「TCL 50 NXTPaper」です。
電話じゃないスマホサイズの電子ペーパー端末は過去にもありましたが(OnixBoox Palmaなど)、廉価TVやARメガネで攻めるTCLが用意したのは、カラーと白黒に自在に切り替えられる6.8インチのスマートフォン。
白黒に切り替えれば、目にやさしい画面で電子書籍が楽しめるので、もうKindleとか別に持ち歩かなくてもよくなるのがうれしいポイントです。
種類はTCL 50 NXTPaper 5GとTCL 50 PRO NXTPaper 5Gの2通り。どちらもNXTPaper Keyという切り替えボタンがあって、「Max Ink Mode」に切り替えると白黒のeリーダーに切り替わります。
eリーダーに切り替えると、電子書籍のみならず一般のページやアプリも白黒になって、通知もOFFになるので節電効果は絶大。公式によると、両モデルともバッテリーは5,010mAhで、ひたすら読書で1週間、スタンバイで26日もつのだそうですよ? ひゃー。
とにかく安い
残念ながら、今のところ日本市場向けではありません。価格はEU向けの標準モデルが229ユーロ(約3万6100円)で、EU&南米向けのProモデルは299ユーロ(約4万7100円)。
むちゃくちゃ安いので、iPhone、Galaxy、Pixel並みの高性能端末とはいかないまでも、いちおうリフレッシュレート120 Hz、1080×2460の画面なので、eリーダー端末よりはキビキビ動きます。
Proのピーク輝度は550ニト(指紋予防のコーティングで少し暗く感じるかも)。廉価CPUの中では比較的ハイエンドなMediaTek Dimensity 6300が搭載されています。最小構成はメモリ8GB、ストレージ256GB。予算UPで16GBのも買えるってな感じですね。
両モデルともメインカメラのレンズは108MP、.64μm、F-1.75のがばっちり入ってるんですが、超広角は8MPぽっちで、マクロセンサーに至っては2MP。メリハリがあります。あとProは32MPのフロントセンサーが加わる構成ですね。
「次世代ペーパー」を彷彿させる「NXTPaper」という名を冠していますが、画面は電子ペーパーではなくてLCDです。一般的なLCDとは異なり、最新バージョンのNXTPaper 3.0には、照り返しとブルーライトを61%抑えるレイヤーが複数加わっており、うち1つは自然光をシミュレートした「Circular Polarized Light」と呼ばれるレイヤー。これを通すと、「画面を眺めるというより、机で灯りを点けて本を読んでいる体験に近くなる」とTCLの解説にはあります。
ただ、昨夏発売された「40 NXTPaper」スマホでも「紙のようなディスプレイ」って話だったけど、実物の感触はeインク同然とまではいかなかった記憶。最初から紙の感触を目指した「reMarkable」タブレットみたいな製品との隔たりは大きいように感じます。
もちろん一般の電子書籍リーダーは電子書籍リーダーで、黒と白の粒子を正と負の電荷で動かす仕組みなので、ページをめくるのに時間かかりますし。一長一短ですよね。
TCLは同じNXTPaper採用のタブレット「TCL Tab 11 Gen 2」も発売します。新チップセット採用でバッテリーは8,000mAh。肝心の白黒切り替えスイッチがついてないので、こちらはあまりピンときませんでした。
ちなみにNXTPaper 11タブレットは自分も使ったことあります。高価なiPad Proほど高速ではないけど、目にやさしい画面でした。寝起きのショボショボの目でYouTube見たいときとかには、こういうのがいいよね。