Vision Pro、来年は廉価版が出るかも。次世代の予定は当分なしっぽい

そんなこと聞いたら、ますます今の高いのが売れなくなっちゃうよ…。

Apple(アップル)が次世代Vision Proの開発にストップをかけたという報道がなされています。当面は、廉価版の2025年リリースに向けて開発を進めていくみたいですよ?

情報の出元はThe Information。製造・サプライチェーンの複数の筋から得た話です。さらに別の筋からは「iPhoneのようにPro版と廉価版の2本立てで展開することは当初から予定されたことだ」という話もとれているとのこと。

廉価版は何が違うの?

ただ廉価版も、製造がスムーズに進んでいるとはいい難い状況にあるようです。Appleが目指しているのは「今のVision Proの3分の1の重さ」。これが結構大変で。

約60万円(米市場3500ドル)の初代Vision Proは重さが600~650gあるので、頭重っ…という苦情が目立ちました。軽量化が至上命題なのはよくわかるんですけどね。

米はVision Proブームも一段落

6月28日日本上陸が決まって日本国内では盛り返していますが、米国では2月発売時の話題性もすっかり息をひそめて、4月には米Gizmodoに「みんなもうVision Proのこと忘れてない?」ってな記事まで出ている今日この頃。

さっぱり売れていない

売れ行きも芳しくなくて、アナリストによる本年販売台数予想は約半分に下方修正されています。

先週開かれたWWDCでもVision Proの販売台数の自慢は一切出ずじまい。去年のWWDCであれだけ大々的にPRしていたのとは好対照な地味な扱いでした。

製造台数を半分にカットするサプライヤも…

日・豪・中・EU諸国などへの海外進出が発表されたのはいいのですが、米国外の売上を勘定に入れても足りないのか、あるサプライヤは「先月製造台数を半分にカット」したのだそう。

年1回の発売ぺースは保てなくなりますが、そのぶん時間をかけてデベロッパーや人気アプリをプラットフォームに呼び込んでいけるなら、悪いことばかりじゃないですよね。Vision OSはずっと中途半端な見切り発車という印象ですが、これで腰を据えて地ならしできそうです。「製造中止になったGoogle製品の墓場」の話はよく話題にのぼりますが、Apple製品の墓場もいちおうあって、自動運転車などが安置されています。納棺されないことを祈るばかりです。