ブルーホール。地面が海中に水没することで、まるで海の真ん中に大きな穴が空いているように見える地形のこと。
世界には大きなブルーホールがいくつかありますが、メキシコのチェトゥマル湾で発見されたブルーホールは、史上最深の可能性が…。だって、まだ底がわからないくらい深いのですから。
Taam Jaブルーホール
深いふかーいブルーホールの名はTaam Ja・ブルーホール。メキシコとベリーズの国境付近にあり、周辺には他にも今までいくつかのブルーホールが確認されています。
リサーチチームが昨年12月計測した最深レポートが、Frontiersに公開されました
CTD(Conductivity/電気伝導度、Temperature/温度、Depth/水深) 計器を用いて計測。その結果、海底1378フィート、約420メートルあたりまで計測ができました。で、これがまだ底ではありません。
現時点で最も深いとされるブルーホールは、中国の研究機関が調査、発表した「三沙永楽竜洞」。竜の穴とも言われるブルーホールで、深さは300メートルほど。
現時点で、すでにTaam Ja・ブルーホールが100メートル以上深いことになります。
予想よりもっともっと深いかも
現時点で出ている深さ420メートルはまだまだ序の口。内陸部の鍾乳洞の構造をベースに考えると、もっともっともーーーっっと深い可能性が十分にあるといいます。
チームは、世界で最も地中深い洞窟クルベラ洞窟(深さ2キロ超)・ベロブキナ洞窟を例にあげ、Taam Ja・ブルーホールのさらなるポテンシャルを探りたい方針。また、今回収集した水路学データと、中央アメリカやカリブ海にある他の礁湖、入江、バリアリーフと比較したところ、穴の奥深くには地中と繋がっている可能性があるとも結論づけています。
今回、観測が420メートル地点でストップしてしまったのは、技術的制限によるもの。今後の計画は明らかにされていないものの、人類への未知への探究は続きます。