Apple Vision Proを買わずに試す方法

「50万円ない」「持ってる友だちもいない」

そんなわれわれに唯一残されたVision Proデビューの道。それは米国のAppleストアでデモを体験することです。

米Gizmodoもこのたびはレビュー機を提供いただけなかったので、一般の人に混じってNY五番街のAppleストアに予約を入れて、30分触ってきました。

予約方法

予約はカンタン。Vision Pro公式ページで最寄りのストア、都合のいい日時を選ぶだけです。

自分の場合、発売日(2月2日)の数日後にもかかわらず1週間先まで予約は満杯でしたよ。どのみちAppleは1週間先までしか予約はとらないポリシーです。いつデモ体験が終わるかもわからないので、平日でも土日でも、時間帯を問わず、予約は早めが◎です。

ちなみに五番街ストアを選んだのは、カスタマー第1号のAarish SyedさんがVision Pro抱えてセルフィー撮った記念すべき場所だからです。

案内されたのは、暖色系の照明が灯る体験コーナーで、合成皮革のソファ16台はどれも満席。それぞれシートに磁石で固定されたトレイがあって、そこにスタッフ(店内では「ジーニアス」と呼ぶ)が竹のお盆で運んできてくれるんですね。なんかワインとチーズの盛り合わせ運ぶお盆みたいなやつ(巷では日本食レストランのみたいだって言われてる)。

月曜の、しかも午前11時なのに予約でいっぱいという人気なので、当日はなるべく時間に遅れないように行って、フロアのアポ管理担当(たぶんタブレット持ってる)にすぐチェックインすること。

どんなことが体験できるの?

端末はきれいで、清潔さにはかなり気を遣ってる印象でした。

持ち方や装着方法も結構こまかく言われました(Vision Proは無茶苦茶頑丈なことが実証されているのに)。なんせ試用時間は30分。予想はしていましたが、やはり決められたことしかできませんでした。

デモコーナーの雰囲気自体は、最新iPhoneなど、ほかのApple製品発売時と同じです。ただ、Vision Proはまず頭部をスキャンしてもらわないと頭のかたちに合わないので一筋縄ではいきません。自分は特にヒゲ面なので、顔面スキャンアプリ泣かせ。けっこう苦労してました。

フィッティングが済むと、いよいよVision Proがお盆に載って運ばれてきます。

その後は、ストラップ装着、調整、操作の細かな手順説明です。まあ、操作といっても覚えるのは3つ。ピンチで選択する動作と、手を振ってWebページや写真をスクロールする動作、両手でピンチ&ドラッグしてウィンドウを拡大・縮小する動作ですけどね。

Appleが特に力を入れていたのは、空間に映像や3Dコンテンツを流して楽しむ部分です。デモの大半はこういった「空間」画像や「空間」映像に割かれていました。なお、コンテンツにはiPhone 15 Proで撮ったものに混じってVision Proで撮ったものもあったのですが、後者のほうがクオリティはずっと上でした。映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の短いトレーラーも映画館モードで鑑賞できました。

最後に何分間か自由時間が与えられて、Safariをスクロールしたり、ほかの好きなアプリを1〜2個選んで見ることができます。空間コンピューティングに触れて、デジタルクラウンを使ってフルカラーのパススルー状態から3Dの仮想世界(絶景の湖畔)に切り替えたり。アプリを何個かざっと見て回って、デモ終了と相成りました。

ヘッドセットのおおまかな感触を掴んで、頭に被ったとき形状的にどうなのか、首にかかる重みはどうなのかを知る程度には、あれで充分かと。

こんなにたくさんのデモをこなしてるんだから、Appleもたいへんな力の入れようですよね。スタッフには何度も感想を聞かれました。買いかどうかも。それはまた改めて報告します。

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