見た目はウミガメらしさゼロですけどね。
災害救助や惑星探査に使われるロボットにはいくつかの傾向があり、主には犬やクモのような多脚型や複数の車輪を持つタイプ、空を飛ぶドローンやヘリコプター、もしくはヘビや尺取り虫のように物の隙間や地を這うタイプがあります。
ウミガメの赤ちゃんロボ誕生
カリフォルニア大学サンディエゴ校で作られたのは、砂の中を平泳ぎするように進むロボ。
博士号を持つ生徒Shivam Chopraさんが、卵から孵りたてのウミガメの動きを元に開発しました。
ウミガメの赤ちゃんは、ヒレを使って一生懸命に砂を掻いて海を目指しますもんね。あの動きソックリのアクションで未来を目指します。
ロボットは地下13cmほど砂の中を潜って秒速1.2mm(時速4m)で進むことができ、砂の中でヒレが障害物にぶつかるとセンサーが反応して回避しようとします。操縦はWi-Fiを通して無線で行ないます。
やはり生物を真似るのがイチバン
砂の中を泳ぐロボットの機構を思いつくのは難しそうですが、自然の生物の動きを真似ると自然環境では上手くいくよい例ですね。
しかしロボットは下に潜ろうとするので、尖った鼻先にF1カーのフロントウイングみたいなパーツ「テラフォイル」を取り付け、砂の中を水平に進めるようになりました。
サイロの中を泳ぐことも
救助や探査だけでなく、たとえば米や小麦や大豆やとうもろこしといった粒上の穀物の中を検査することにも向いています。海底で調査したり、汚染を調べるなどの用途にもバッチリです。
ちなみにですが、筆者は子供のころ鹿児島の海で子亀の放流をした経験があるので、何となく親近感を持ちました。あのかわいさはありませんが、ロボットながらにひたむきさを感じます。
Source: YouTube, X, UC SAN DIEGO TODAY via NEW ATLAS