暑い…。
もう気軽に暑いとか言えないくらい暑いです。熱中症対策は日々意識していますが、この暑さがまさか心臓発作にも影響してくるなんて…。
中国は広州の中山大学の科学者チームによる最新調査で、熱波や寒波が心臓発作による死亡リスクを高めることがわかりました。
リスクは、大気汚染レベルが高くなる猛暑日にはさらに大きくなります。
5年間の心臓発作の記録を分析
研究チームは、2015年から2020年に江蘇省で起きた心臓発作による死亡記録のデータを収集・解析。地域の環境データを参照し、特に暑かった日、寒かった日、さらに微粒子物質レベル(2.5位mクロン以下の大気汚染粒子)に注目しました。
調査対象期間・エリアでの心臓発作による死亡数は20万件。他の要因を考慮してもなお、全体的に心臓発作死亡の増加と異常気象には明らかな関連があることがわかりました。
特に怖いのは酷暑
異常気象には暑いのも寒いのもありますが、心臓発作により大きく影響するのは暑さ。
寒波での心臓発作死亡リスク増加率が4%から12%なのに対し、猛暑日では18%から74%と大きく跳ね上がっています。
最も恐ろしいのは、猛暑日と大気汚染レベルが高い日のコンボ。心臓発作死亡リスクはなんと約2倍。
また、女性と高齢者のリスクが特に高いことも明らかになりました。
あくまでも相関関係の話
中山大学のレポートは、あくまでも異常気象と心臓発作の相関関係を示しているだけで、明らかな因果関係を証明するものではありません。
しかし、とても暑い日や寒い日が人の健康、特に心臓に大きな負担をかけているのは明らかです。
異常気象時は心臓発作が増えるという研究は他にもあります。が、あまりそのリスクや影響については研究されてきませんでした。
心臓発作だけじゃない…
地球温暖化で世界的に気温が上昇する中、それによる深刻なリスクは心臓発作だけではありません。
花粉症、栄養失調症、病原菌を媒介するダニ被害なども、地球温暖化と密接な関係があります。
レポート著者であり中山大学伝染病学准教授のYuewei Liu氏は、CNNの取材にこうコメントしています。
異常気象発生はより頻繁に、長く、より激しくなっており、それによる健康への悪影響も大きくなってます。