上野に見たことのないワッフルがある。その名もエッグワッフル。
一見どうやって食べたらいいのかわからない形状なのだけれど、食べてみたら意外なほど食べやすかったんです。しかも美味い。
上野セラピー
なんとなく気分が乗らないとき、職場でしょうもないミスをしてしまったとき、かつてのライバルが出世しまくっていることを噂で聞いたとき、皆さんはどうしますか。
僕は上野に行きます。
上野の街には歩けば歩くほど発見があるので必然的にどんどん歩くことになる。
その結果、脳も体もポジティブに疲れて抱えていた悩みなんてどうでもよくなるのだ。生きてるだけで最高である。これで何かが解決するかと言われたら何も変わらないのだけれど、こうした自分に合ったセラピーをひとつ二つ用意しておくと楽である。
上野周辺で僕の最近のおすすめは、御徒町駅の近くにある吉池という魚屋さんである。
ここ吉池には見たことがない魚とか生き物なんかが売られていたりするのでチェックを欠かせない。
この日は売られているカニが動くかどうか明記されていた。
上野名物エッグワッフルとは
そんなワンダータウン上野を歩いていて、ちょっと珍しい食べ物を見つけたので報告したい。
エッグワッフル、中国語で「ジダンザイ」とも併記されている。玉子ワッフル?どういうことだろうか。
お客さんが引くのを待って注文しつつお店の人に聞いてみた。
ーーどれもカラフルで可愛いですね。おすすめとかありますか?
「オレオね」
ーーオレオは甘そうですよね。
「甘くない、そんなに甘くないから、オレオが人気」
ーーじゃあオレオでお願いします。
ーーいつから上野でお店をされてるんですか?
「二月(指二本で示しながら)。二か月じゃなくて、二月から、上野でやってる」
ーーもともとは中国の方ですか?
「そう、中国。上野の前は中国で作ってた。人気、日本でも、人気」
ワッフルは注文されてから焼くスタイル。とはいえ5分くらいで完成する。すぐ目の前で作ってくれるので眺めているのも楽しい。
渡されたエッグワッフルは見た目こそインパクト大だが、手にしてみると意外なほど軽かった。焼きたてなので日向に出たときみたいなじんわりとした温かさが手のひらに伝わる。
エッグワッフルというだけあって、皮の部分がたくさんの玉子みたいな球体で構成されていた。プチプチのでかい版みたいな感じ。そこにクリームと砕いたオレオがトッピングされている。
これ、見てる分には抜群に可愛いけど、いったいどうやって食べたらいいんだろう。
エッグワッフル、生地が軽くてサクサクなわりに、中はしっとりしたカステラみたいな食感で、ひとつずつちぎってクリームをつけて口の中にぽいぽい放り込んでいくと自分の中でメーターが上がっていくのを感じる。
なるほどこれは癒しだ。新しいセラピーを見つけた。
お店のお兄さんが言っていたように、見た目ほど甘すぎないし全体に軽いので食べきってしまっても罪悪感がない。
エッグワッフル、今は上野でもこのお店だけらしいのだけれど、これから流行ること間違いなしだと思うので、どこかで見かけたら食べてみてください。