【チェーン店のかき氷食べ比べ2023】コメダ編:冷静と情熱のあいだ…まさかのピリ辛クラフトコーラ味!

ロケットニュース24

毎年発表される新メニュー、気前のよい盛りつけ、夏前から始まる長い提供期間など、店を挙げて力を入れていることがわかるコメダのかき氷。

コメダ珈琲店といえばかき氷、かき氷といえばコメダ珈琲店といっても過言ではない。その貫禄はまさに絶対王者である。

今年の目玉メニューは「マンゴー&ジャスミンティー」「クラフトコーラ」というドリンクシリーズだ!! 料理に使ったりカクテルにしたりとアレンジレシピも豊富なクラフトコーラだが、かき氷になると一体どんな感覚なのだろう……?


・「クラフトコーラ」(税込680円~740円・ミニサイズ580円~640円)

チェーン店のかき氷を勝手に食べ比べてジャッジするこの企画。ジャスミンティー味も気になるが、飲み物の「クラフトコメダコーラ」が別途登場していることから、コーラはかなり本気のメニューとみた。

テーブルに届いた瞬間、まさにコーラの香りを強く感じる。価格は地域別で税込680円~740円、ソフトクリームは+120円。

一見「盛り」が少ないように感じられるが、シロップの重量でこうしている瞬間にもどんどんしぼんでいくためだとわかった。器は相変わらず「どんぶり」と呼んでいい大きさ。

よく見ると、シロップに黒い粒が混ざっているのがわかる。6種のスパイスと2種の柑橘をオリジナルレシピでブレンドしたものだそう。

茶色く、しっとりとしたビジュアルで、醤油をたらした大根おろしに見えなくもない。液体のシロップには変な表現だが「もっちりした」印象。

口に運ぶと、ジンジャーやペッパーのスパイシーな風味を感じる。氷は適度にふわふわで、噛まずとも舌の上で溶けていく。

手づくりのジンジャーエールを飲んだときのような、喉に残る渋い後味。炭酸は入っていない。

その昔、親戚の大人に連れられて初めて六本木ヒルズ内のレストランでジンジャーエールを飲んだことを思い出す。普段飲んでいるのとは明らかに違うショウガの辛み、黒服をまとったウェイターの視線、運動靴で来てしまった気まずい場違い感が走馬灯のようによみがえる。

クラフトコーラには決まったレシピや配合はないそうで、ハーブやスパイスなどに由来する「漢方薬のような風味」が強い銘柄もあれば、レモンやライムやオレンジなどの「フルーツの風味」が強い銘柄もある。

コメダのクラフトコーラはジンジャーや唐辛子の存在感が強い。気のせいか身体がほてるようで、冷たいけれども熱い。これが『冷静と情熱のあいだ』……!

後からピリリと刺激がきて、食べ進めているうちに「喉が痛い」と感じるほど!

そこでマッチするのがソフトクリームだ。筆者は普段、身体が冷えすぎることからソフトクリームはつけないことが多いが、クラフトコーラに限っていえば「ソフトは必須!」である。渋くて辛いクラフトコーラの味を、まったりと甘いソフトクリームで相殺する。


万人向けに特徴を弱めたりマイルドに中和したりせず、かなり大人向けで本格派に振り切っている。忖度(そんたく)しないとは、このことか。さすがコメダである。

もとからスパイスの「薬草感」が苦手だったり、甘いかき氷が好きな人には厳しいかもしれない。逆にクラフトコーラ好きなら、かなり気に入るだろうと思われた。「好き」「嫌い」がきっぱり分かれそうな意欲作だ。



・「いちご」(税込570円~630円・ミニサイズ470円~530円)

続いてはド定番、いちごミルクを食べてみよう。言うまでもないが記事前半とは別の日だ。一日にコメダのかき氷を2杯も食べたりしたら、おそらく店内で凍死する。

クラフトコーラよりも軽さのあるシロップのためか、ふんわりとしたボリューム感が残っている。仮に練乳をつけなければ税込570円~630円となり他店との比較もしやすいが、個人的こだわりで練乳をオン(+80円)させていただいた。

コメダのかき氷は、茶器のような黄金のどんぶりまでキンッキンに冷えている。氷がいつまでも冷たく保たれ、それが暑い夏には「いつまでも減らない!」「冷たい!」「寒い!」という嬉しい悲鳴につながる。

シロップはオーソドックスながら、「そのまま飲んでも美味しそう」と思わせる奥深い味。甘すぎず、それでいて薄くもなく絶妙な加減。

掘ったときに中から追加のシロップが出てくるのが本当~~~に好きだ。決して「シロップ足りない……」「白い……」という虚無感を与えない。

そして練乳が少量でもこってり甘い。この味で「ミルクのみ」が食べたい! 定番でありながらも満足感のある一皿だ。



・人を選びそうな今年の意欲作

開始時期は店舗によって異なり、2023年8月下旬頃まで販売予定。ほかに定番の「宇治抹茶」がある。すべてのメニューにミニサイズがあり、ソフトクリーム、練乳、小倉あんをトッピングできるのも例年同様だ。

もしあなたが辛党で、バリバリに個性の尖った変わり種に挑戦したかったらぜひクラフトコーラを! 筆者は子ども舌の甘党なので、定番のいちごミルクが好みだった。

どちらにしても大ボリュームで身体がしっかり冷えることは間違いなし。酷暑のおともにどうぞ。


参考リンク:コメダ珈琲店
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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