韻で景色を切りとろう
福井県を訪れた。初めて訪れる町はなにを見ても面白い。歩道の広さや人々のさりげないしぐさ、コンビニで売ってるおにぎりも僕が住んでる町とちょっと違う。いちいち興味深い。
この感動をライムで伝えたい。
ライム、韻を踏む楽しさは旅の浮かれた気持ちを伝えるには最適だろうと思ったのだ。
いま考えたわりには妙に理屈の通ったイントロになってしまった。2日間の旅をライムで伝えたい。
韻を踏む(ライム)とは「この木 なんの木 気になる木」のように同じ音を繰り返してリズムを作る表現です。
※2008年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
慣れないと短くなることが分かりました
旅の予定は以下の通りだ。
1日目:羽田空港~小松空港(金沢)~ 東尋坊で住さんの撮影 ~ 福井市内泊
2日目:福井市内~再び東尋坊で石リレーの撮影
ライムの旅は小松空港からはじまる。金沢で百万石祭りが開催されているため、空港は賑やかだった。しかし金沢行きのバスが出ると空港は一転、閑散とした空気になった。
この状況を描こう。
林のライム 小松についた。 住のライム 石川県、今日はお祭り。 |
………。
企画の先行きを不安にさせるライムである。「お祭り」と「林」は韻を踏めているのだろうか。「り」と「し」でいの段だから? 住さんは迷うことなく次のライムを提示した。
住のライム 腹、痛い? |
これは僕が空港に着くなりトイレに駆け込んだことを詠んでいる。「きみの飲むお茶きみの園、僕の飲むお茶僕のえん」を彷彿とさせるオールドスクールなライムである。
移動中の電車・バスでもライム
小松空港からタクシーで駅に向かう。タクシーの運転手は親切だった。僕らが小松駅から福井方面に向かうことを告げると時刻表とパンフレットをくれた。
林 「アシハラ温泉って駅に行きたいんです」
運転手 「ああ、あわら温泉ね」
芦原温泉と書いて「あわら」と読むことをやんわり教えてくれた。そこでひとつライム。
林のライム アシハラじゃなくてあわら |
駅からは特急に乗り換える。きれいでかっこいい電車にふたりのライム欲が盛り上がる。
電車のかっこよさにライム欲があがるふたりである。
林のライム しらさぎ白くてかっこいい 住のライム 若くてかわいい「しらさぎ」の車掌 |
たしかに車掌が若い女性だった。しかも美人。ふたりの着目点の違いが浮き彫りになった。鉄道と異性。ちなみにシーラEは乗ってない。ライムのためについ嘘をついてしまった。
やがて窓から大きな仏像が見えた。ユートピア加賀の郷というテーマパークにある観音様である。
林のライム 観音様ゴールドー 住のライム 加賀の大仏はでかい |
僕の言うコンドーさんは写真左下に写っている女性である。もちろん近藤というのは想像だ。
書いてるときは楽しかった
はい、ここで東京に戻ってきて原稿を書いている林です。このあまりライムになってないライム、書いているときは楽しかったのだ。ときどきお互いに見せ合ってキャッキャ言ったりもした。なのにこの文字としてみたときのローファイぶりはなんなのか。
次ページからややライムにも慣れていくと思いますので、急ぎの用がないかたは読み進めていただければ幸いです。
ではふたたび、旅をしている僕の視点に戻ります。どうぞ。