ドラッグストア・ビューティ が変わった。インディーズ系美容ブランド が流入する背景:CVS 美容マーチャンダイジング担当VP アンドレア・ハリソン氏

DIGIDAY

最近CVS(米ドラッグストア大手)の店舗を訪れたことがあるならば、「ドラッグストア・ビューティ」という言葉の意味合いが変わったことに気付くだろう。巨大企業が所有するメイベリンやカバーガールなどのブランドに混じるように、流行中のインディーズ系スタートアップも棚に並ぶようになった。

最近CVS(米ドラッグストア大手)の店舗を訪れたことがあるならば、「ドラッグストア・ビューティ」という言葉の意味合いが変わったことに気付くだろう。巨大企業が所有するメイベリン(Maybelline)やカバーガール(Covergirl)などのブランドに混じるように、流行中のインディーズ系スタートアップも棚に並ぶようになった。この戦略を推し進めるのは、同社の美容&パーソナルケア部門でマーチャンダイジング担当バイスプレジデントを務めるアンドレア・ハリソン氏だ。Glossyビューティ・ポッドキャストの最新エピソードで、CVSの店舗で実験的に取り組んできた新しい形の「ビューティIRL」や、今注目している美容トレンド、そして全国展開するCVSへと参入するスタートアップブランドに何を求めているかについて語った。また、CVSで販売されている製品がTikTokで大きな話題になると、どのようなことが起こるのかについても述べた。

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ブランド流行の新潮流

「私たちは取り扱うブランドの選定を、最終的には顧客が何を求めているかに基づいて判断している。そして顧客が求めているのは、認知しており信頼できるブランドと、それとは異なるブランドの両方であることに気付いた。顧客はこれらのブランドのことをD2Cのチャネルやソーシャルメディアで見聞きし、実際に試したという友人と話す。美容系の顧客にサービスを提供するには、共に美容のジャーニーを歩む上で期待されるものをもれなく揃えるため、アイコニックブランドとインディーズブランドをバランスよく置く必要があると感じている」。

TikTokのトレンドがCVSの売上に与える影響

「何かが話題になり始めると、その製品を的確な場所とタイミングで確実に提供できるよう、チーム内でテキストメッセージが急速に飛び交う。今年は大ヒットがいくつかあり、例えば年初に注目されたロレアル(L’Oréal)のテレスコピック・マスカラ(Telescopic Mascara)は非常に速く動き始めた。店頭に陳列すると間髪をいれずに売れていく様子は、目を見張るばかりだった。メイベリンのスーパーステイ・パウダーファンデーション(SuperStay Powder Foundation)も今年初めに大きな話題となった。反応は即座に表れることがほとんどで、特にドラッグストアの定番商品だとその傾向は顕著だ。(これらの製品を買い求める際に)私たちは頼れる存在であることは間違いなく、だから実際に見ていて本当に楽しかった。次に何が流行するのか分からないというのは、私の仕事の最も楽しくて怖いことの一つといえる。だから今後も可能な限りエンゲージし続け、身近な存在であり続けたい。そして顧客が楽しみにしていた製品を目にしたときに、確実にサービスを提供できるよう最善を尽くしたい。その夜に顧客がCVSに立ち寄った際には、その製品を棚に並べておきたい。

バイラルになった製品を十分に確保できていないと、CVS.comの在庫はほぼ毎回、すぐに完全に枯渇してしまう。幸いなことに当社は8,000店舗を構えており、通常はどの店舗も顧客へのサービスを維持できるだけの十分な在庫を備えている。しかしそれも需要の大きさに左右され、場合によっては実際に供給への影響が表れるほどに大きいこともある」。

ビューティIRLでのショッピング体験

「私たちはいまも、カラーコスメに非常に注目している。アイコニックブランド以外にもさまざまなブランドを試し、進化し続けていきたい。ほかにもスキンケアやヘアケアを充実させていて、この領域では新しいブランドをよくテストしている。ショッピング体験の観点で言えば、ビューティIRLの店舗にクリーンビューティ関連の販売コーナーを設置した。これを私たちは、ちょっとしたサンドボックス(実証実験が行える場)として活用し、消費者が何を好み、何を手に取るかを見ていきたい。そしてここから多店舗に展開していくか否かを決めていく」。

[原文:CVS beauty merchandising vp Andrea Harrison on what’s behind its indie beauty influx

LIZ FLORA(翻訳:田崎亮子/編集:山岸祐加子)


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