by Ted Drake
カリフォルニア州サンフランシスコで運用されている自動運転車による「ロボタクシー」が、霧の影響を受けて路上で停止したり、路面電車にぶつかりそうになったりする事例が相次いで報告されています。
Waymo says dense S.F. fog stopped 5 vehicles on a residential street
https://www.sfchronicle.com/bayarea/article/san-francisco-waymo-stopped-in-street-17890821.phpfor
LinkedInのPhilip Koopman: Dashcam Footage Shows Driverless Cars Clogging San Francisco
https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:share:7051242003044405248
サンフランシスコでは、Googleの兄弟企業であるWaymoやGM傘下のCruiseが無人のままで走行するロボタクシーを走行させており、先駆的な自動運転車の商業都市として世間の注目を集めています。
しかし、こうしたロボタクシーが市内の交通を妨げているとの報告も数多く行われているのが現状だとのこと。以下の動画はサンフランシスコで走行している路面電車から撮影されたもので、Cruiseの車両が路面電車を優先させる標識を誤認し、路面電車とぶつかりそうになっている様子が映されています。
New footage obtained by WIRED reveals how driverless cars are causing havoc in the streets of San Francisco. In this video, a light-rail train nearly collides with a Cruise Autonomous vehicle. For more: https://t.co/TCNVVY0ZNa
????: SFMTA pic.twitter.com/KXngqCcTKc
— WIRED (@WIRED)
また、ロボタクシーが霧の影響で停止するという例も報告されています。地元ニュースメディアのSan Francisco Chronicleによると、サンフランシスコの住宅地の真ん中で5台のWaymo車両が停止し、交通を遮断したとのこと。この日は朝から深い霧が立ちこめており、Waymoの広報担当者も停車の原因を「非常に濃い霧が発生したため」と説明しています。
目撃者によると、5台の車両は片方の車線を横断歩道までふさいでしまい、そのうち1台は中央車線にはみ出してしまっていたとのこと。困惑した運転手たちはヘッドライトを点滅させて回避しようとし、ある人は窓から車内をのぞき込むなどしたそうですが、運転席には誰も乗っていなかったため、対処のしようがなかったそうです。車両は霧が晴れた後に移動しましたが、復帰まで数分を要しました。
広報担当者は「今後、このような状況に対応するために、霧に関する状況判断と駐車の性能を向上させるソフトウェアのアップデートを計画中です」と述べています。
by Ben Terrett
WaymoとCruiseの車両が交通を妨害しているとの報告はこれまでにも上げられており、路上で停止したり、消防隊の消火活動を妨害したりする事例などが確認されています。こうした報告を受けて、サンフランシスコの規制当局はサービスの中止もしくは縮小を求めています。
CruiseとWaymoのロボットタクシーによる「火災現場に突っ込んで消防士の邪魔」「往来のど真ん中で急停車」の問題でサンフランシスコ市が中止を要請 – GIGAZINE
サンフランシスコ市交通局の広報担当者は、「交通に関する体系的なデータは持っていないものの、自動運転車による道路妨害の報告は取りまとめています」とコメント。交通局は自動運転車に関する苦情を頻繁に受け付けているものの、自動運転車を規制しているのはカリフォルニア州公益事業委員会であるため同局が直接手を下すことはできないとし、広報担当者は「業務が拡大する前に、州および連邦規制当局にデータを収集することを要請しています」と語りました。
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