ユーグレナを餌に使ったエコで美味しい豚肉–養豚DXのEco-Pork、EC流通事業を開始

CNET Japan

 養豚DXスタートアップのEco-Porkは4月12日、消費者向けに豚肉を提供するEco-Pork オンラインストアの運営を開始した。

ECサイトで販売する「ユーグレナEco-Pork」。ロース肉(1mm)は200g1600円(税込・送料別)、バラ肉(1mm)200g1500円(税込・送料別)
ECサイトで販売する「ユーグレナEco-Pork」。ロース肉は(1mm)200g1600円(税込・送料別)、バラ肉(1mm)は200g1500円(税込・送料別)

 Eco-Porkは、AIカメラによって豚に適切なタイミングで餌を与えることで、養豚における餌の3割を削減可能にするなど、データによる持続可能化に取り組むアグリテック企業だ。

養豚経営管理システム「Porker」
養豚経営管理システム「Porker」

 バイオテクノロジー企業のユーグレナとのパートナーシップのもと、「59種の栄養素」を持つ藻の一種であるユーグレナ(ミドリムシ)を給餌し、過度な餌を与えることなく栄養を保持。持続可能性と環境に配慮しながら、リノレン酸の含有率が高い美味しい豚を育てられるようにした。

ユーグレナとEco-Porkのパーパス(目的)と企業理念
ユーグレナとEco-Porkのパーパス(目的)と企業理念

 ここで使われるユーグレナは、HACCP(衛生管理の手法)の工場で定期的に掃除をする際に発生するものだ。「これまでは捨てているミドリムシ。安全性や衛生の問題はないが、人にはルール上販売できない。何かに使いたいと思っていた」(ユーグレナ 代表取締役社長の出雲充氏)と説明する。

EC販売第1弾は、鬼や福ふく「鬼の宝ポーク」。豊富な雪解け水と豊かな大地で育った豚で、うま味と甘みの強さを特長とする
EC販売第1弾は、鬼や福ふく「鬼の宝ポーク」。豊富な雪解け水と豊かな大地で育った豚で、うま味と甘みの強さを特長とする

 エコだけでなく、「豚肉の美味しさ」にもこだわっている。フードディレクターに人気のチーズケーキ「Mr. CHEESECAKE」などで知られるシェフの田村浩二氏を起用。ECサイトで販売する豚肉や加工品・ミールキットの開発に携わるほか、養豚場における給餌等の共同研究をはじめとした「豚肉そのもの」をより美味しく生産するためのメソッド・研究開発に共同で取り組む。

事業概要3つの取り組み
事業概要3つの取り組み

 そうした「エコで持続可能な豚肉」を全国の農場から一般の消費者に直接届ける。第1弾は、新潟県魚沼の雪深い山中で育てられる幻の豚肉、鬼や福ふく「鬼の宝ポーク」だ。豊富な雪解け水と豊かな大地で育った豚は、うま味と甘みの強さを特長とする。

 2024年をめどに養豚農家数を3~5件に拡大し、さまざまな養豚生産者の豚肉を、精肉や加工品、ミールキットといった形で提供。年商1億円以上、定期便ユーザー1000名超えを目指す。

左から、フードディレクターの田村浩二氏、Eco-Pork 代表取締役の神林隆氏、ユーグレナ 代表取締役社長の出雲充氏
左から、フードディレクターの田村浩二氏、Eco-Pork 代表取締役の神林隆氏、ユーグレナ 代表取締役社長の出雲充氏

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