婚活、進学、仕事……人生の悩みを駄菓子のプロに解決してもらおう【長崎・吉田玩具店】

デイリーポータルZ

ご協力いただいた吉田玩具店さん(記事の内容はあくまで企画であり、実際にこのようなサービスは行っておりません)。

長崎県佐世保市に「吉田玩具店」という、駄菓子の袋詰めを専門とするショップがある。

その社長さんに、人生のさまざまな悩みを癒してくれる詰め合わせを作っていただいた。

悩みの内容は結婚、仕事、対人関係など。

それらの悩みに対する駄菓子のアンサーは、もはやお値段以上だった。

プロに聞くのが一番だ

以前ある書店で“失恋したとき”、“前向きになりたいアナタに”など、処方箋のように本が販売されているのを見て「本でセラピーができるんだな」と思ったことがある。

ならば、わたしの大好きな駄菓子でやってみたい。やるからにはその道のプロに聞くのが一番だ。

地元の長崎県佐世保市にある「吉田玩具店」にお邪魔した。

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長崎県佐世保市山県町にある「吉田玩具店」。

「吉田玩具店」は、約400種類の駄菓子をはじめ、おもちゃやパーティーグッズなどを取り扱っており、普段の買い物からギフト、各種年間行事まで幅広いニーズに対応している創業70有余年の老舗だ。

あの懐かしの駄菓子を箱買いできる、新しさと古さが入り混じる温かく賑やかな空間、夏には花火が大量に並び単品買いができる、お盆には精霊船が登場し極楽色の盆提灯がクルクル回る……など、その魅力を挙げればキリがないのだが、一番の特徴は駄菓子を袋詰めにして販売しているところだ。

サイズはもちろん、ひな祭りや端午の節句、クリスマスなど年間行事に合わせた詰め合わせも販売している(ネット通販も)。

つまり、「駄菓子を詰め合わせるプロ」なのだ。

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吉田玩具店の公式サイトより引用。
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予算に応じた詰め合わせも作ってもらえる。

佐世保市近郊の駄菓子屋への卸売も行っているため、カラフルな「YOSHIDA」のロゴが入った社用車が忙しそうに走っているのを市内でよく見掛ける。

きっと「吉田さん頼りにしてますよ!」というお客さんも多いことだろう。

早速、こちらで用意した5つの人生相談を、有限会社吉田玩具店・代表取締役の吉田一臣社長にお伝えする。

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有限会社吉田玩具店・代表取締役の吉田一臣社長。

――本日は宜しくお願いします。ぜひ元気が出る詰め合わせを作ってください。

実はこれまで何度か別件の取材にもご対応してくださった吉田社長。物腰柔らかく、ユーモアたっぷりなお人柄に期待が高まる。

用意したお悩みはこちら

今回、吉田社長に駄菓子で癒してもらう悩みは以下のとおりである。

①婚活パーティーやアプリを使って相手探しに励み5年になります。仕事ができて育児にも理解のある男性がなかなか見つかりません。

②部下のやる気をあげたいです。

③まだ子どもは4歳ですが、将来のひとり立ちを考えるといまからさみしくて落ち込んでしまいます。

④大学に進学できてとてもうれしいのですが、友達ができるか不安です。 

⑤若い子への接し方がわかりません。つい自分語りばかりしてしまいます。

 

なお、これらの相談は実際に周囲に聞いてあつめた。

余談だが、④は大学入学後の新歓シーズンに出遅れた結果、最初の1ヶ月間をアニメ版新世紀エヴァンゲリオンだけで過ごしたわたしの過去の悩みだ。

さっそく選んでもらう

吉田社長「わかりました。私なりに選んでみますね。」

お悩み相談をメモした紙とにらめっこしながら店内をうろうろしている社長。

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納品チェックではない。お悩みと駄菓子の組み合わせチェックなのだ。

――ちなみに、社長はこれまで人生相談されたことってありますか?

吉田社長「いや、ないですね。ひょっとすると、気付いてなかっただけかもしれないですけど……」

時には程よくかわすスキルも必要なのかもしれない。全部受け止めるのって大変だもの。

――詰め合わせの中身っていつもどうセレクトされてるんです?

吉田社長「全体的なバランスを考えながらピックアップしていきますね。うちでは行事ごとにガラっと中身を変えるというより、シールや袋などのラッピング素材で変化を付けるくらいで。そういえば、おつまみセットを作ることもあります。中身で違いを出すなら、大人向けか子ども向けかぐらいかな。子どもでも小学生向けか幼児向けかで変わりますね。」

――なるほど。

吉田社長「だから、こんな相談は初めてで(笑)。」

――ですよね、超個人向けですもんね。

吉田社長「けど、少しでもお悩みに添えればいいな。」

――駄菓子って、子ども向けのものを大人がしめしめと楽しんでいるものかと思ってましたが、ちゃんと大人向けのものがあるんですね。早くも駄菓子のイメージが変わりました。

吉田社長「私もお酒のおつまみに毎晩食べてますからね。最近のお気に入りはイカ天レモンです。甘いものもほしくなるので、ミニサイズのチョコケーキも食べますね。」

――すごい。嗜み方が駄菓子のプロだ。

などと話しているうちに見事な5つの詰め合わせが完成した。

時計を見ると10分も経っていない。駄菓子の引き出しの量と判断力がすごさに驚く。

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めちゃくちゃ個性が出ていて笑った。

社長曰く考えすぎるとダメらしい。なんだか本当の人生相談らしくなってきてワクワクしてきたぞ!

1つずつ見ていこう。

①結婚相手に妥協ができない

まず一人目は、結婚相手に妥協が出来ない女性。自分なりの幸せを追い求める彼女に対するアンサー駄菓子は……

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「出会いは縁だよ。今夜は一杯飲んで下さい」
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!こ、これは……
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社長直筆のメッセージだ!
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まったく立場の違うわたしですら響いてしまった。

吉田社長「ゆっくりお酒でも飲んで、深呼吸して、焦る気持ちを落ち着けましょう。」

――すごく誠実なアンサーですね。

吉田社長「あとは時間が、そのうち素敵な人が見つかるだろうし。出会いですから。なので、今日一晩過ごすだけのおつまみです。

――ふわー。「食べきりセット」をそんなにカッコよく言えるってどういうことですか。だから、サクッと1人で食べられる量なんですね。

吉田社長「ビールと焼酎が合うかな。こってり系。」

――良い感じに酔えそうですね。はじめビールの焼酎ちびちびで。

吉田社長「締めにブタメンでも食べれば完成です。」

――さすがです。毎晩駄菓子をつまみに飲む大人のチョイスは一味違う。

吉田社長「うずらの卵の燻製も味がしっかりしていておすすめ。最近特に推してるのはさくら大根。佐世保ではあまり見掛けないのか、わざわざうちで購入される方も多いです。食感がぱりぱりしてて美味しいですよ。」

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冷やして食べるとおいしいよ!とのこと。

――わぉ、大根の酢漬けなんですね。薄く切って、チーズと一緒にホットサンドにしてもおいしそうです!彼女にも、そんな人生の新発見をしてもらいたいですね……。

吉田社長「一晩飲んで、また次の日から頑張って。出会いは縁だよ。」

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