ある日、テレビをつけていると「さかな検定」という単語が耳に飛び込んできた。
さ、さかな検定!? 旅行に行けば必ず水族館に行く予定をねじ込み、食事には毎日のように魚を取り入れる筆者が画面に釘付けになったのは言うまでもない。
そういえば、以前当サイトで「ねこ検定」なるものが紹介されていたな。猫の検定があるんだから、魚の検定があってもおかしくはないか……。
検定を行っている「日本さかな検定協会」のオンラインストアを見てみると、過去に行われた試験の問題集が販売されていた。
魚の検定って、一体どんな問題が出されるんだろう……気になったので、実際に挑戦してみることにした!
・いざ挑戦
注文から数日後、いかにも試験問題ですといった風貌の冊子が届いた。実際の試験の問題集と解答・解説集の2冊が1セットになっている。
価格は本来なら税込1540円だが、筆者が購入した際には特別価格で販売されていたため税込500円で手に入れることができた。
今回挑戦するのは、最も簡単な3級。公式サイトに掲載されている試験概要によると、「初めて出会う発見や感動を通して魚にもっと親しみたい方を対象とした初級レベル」らしい。
これまでさんざん水族館に通ったり図鑑を購入してきたりしたおかげで、魚に関する知識には多少自信がある。
3級では全100問のうち60問正解すれば合格になるみたいだし、案外サクッと解けてしまうのではないだろうか。そんなことを考えながら、気楽に構えていたのだが……
問題を全て解き終わる頃には、頭の中には大量の「?マーク」が浮かんでいた。正直に言おう……100問中6~7割は勘で埋めた。
敗因は、問題のジャンルにあった。これまで筆者が学んできたのは種類や生態など生き物としての魚の知識だったが、この検定では主に食文化としての魚の知識が問われていたのだ。
「この料理が提供されている町の名前は?」とか、「この海産物の記念日はいつ?」とか……わ、分からん~~~!!
回答は4択の中から選ぶ方式なのだが、どの選択肢も絶妙に正解に関連していそうでめちゃくちゃ惑わされた。まさかこんなに運ゲーになるとは……不覚である。
・採点
……う~ん、嫌な予感はしていたけどやっぱりかなり間違えてる……。なんと1問目からさっそく不正解をかましており、「あっ、これはやらかしたわ」と悟った筆者。
しかし回答集には1つ1つの問題に対してとっても詳細な解説がついており、正しい知識がどんどん頭に入ってくる。
へぇ、日本にはこんなにいろんな魚に関する郷土料理や文化があったんだな。
解説文の中には解答に対する豆知識もふんだんに織り込まれており、問題を作った人は本当に魚が好きなんだろうな。答え合わせが終わった後も、読み物として楽しめそうだ。
そしていよいよ全ての回答をチェックし終わり、正解の数を数えてみると……
60点!
ぴったりじゃん危なっっっ!!!!! 完全に初対面の問題ばかりだったけど、運の良さとこれまでに蓄えてきた知識を活かして最低合格ラインをすれすれで乗り越えることができた。ら、ラッキー……!
・魚、やっぱりおもしれーヤツ
魚には詳しい方だと思っていたけれど、まだまだ勉強が足りないな~……。
最近は感染対策に気を付ければ旅行にも行けるようになってきたので、今回の問題で知った魚や郷土料理を是非自分の目で確かめに行きたいと思った。そしていつかは、1級に合格できるくらい食文化としての魚にも目を向けていきたいものである。
そんなわけで「日本さかな検定」3級は、その紹介文の通り魚への興味をぐっと広げてくれるユニークな検定だった。興味のある方は、是非挑戦してみてはいかがだろうか!