日米両政府が日本で服役中のリッジ・アルコニス受刑者を米国へ移送することの可否を協議していることが共同通信の報道で明らかになりました。
日米、受刑兵移送の可否協議 - 静岡3人死傷の交通事故で禁錮刑https://t.co/qYHS0c84tM
— 共同通信公式 (@kyodo_official) March 5, 2023
アゴラでは以前からアルコニス氏の処遇について記事を出してきました。しかし、日本の主要メディアの直近の報道でこの問題について触れるのは共同が初めてです。
【新着記事】アゴラ編集部:米国上院議員が岸田首相を「恫喝」:なぜアルコニス問題は話題にならない? https://t.co/boE3StRCCp pic.twitter.com/H4wLJKLQ2B
— アゴラ (@agora_japan) March 2, 2023
この問題が厄介なのは日米間で大きな意見の食い違いがあることです。
日本の裁判所の判決として、アルコニス氏が居眠り運転をしたことで日本人3名を死傷させる事故を起こしたと結論づけました。それゆえ、アルコニス氏は禁錮3年の刑を言い渡され、現在日本の刑務所で収監されています。
3人死傷事故 米海軍将校への判決に批判の声も https://t.co/d7Sd1BMaxD
引用「米海軍横須賀基地のアルコニス・リッジ・ハネマン大尉(34)は去年5月、富士宮市にあるそば店の駐車場に車で突っ込み3人を死傷させたとして、静岡地裁沼津支部は禁錮3年の実刑判決を言い渡しました。」— Kei Nishikawa (@KeiNishikawa3) February 4, 2023
一方、米国内からはアルコニス氏が居眠りではなく、高山病を発症したことで事故を引き起こしてしまったという意見が根強くあります。そのため、米国政治家や大手メディアはアルコニス氏の判決が不当であると主張しています。
仮に米国内の意見に沿う方たちで、アルコニス氏が移送されることになれば、米国が日本の司法に介入したという批判は免れません。
危険運転で事故を起こして死者2人を出したのに取引で無罪にできるように圧力をかけろという…→
【社説】日本で刑に服す米海軍大尉 – WSJ https://t.co/ne9fwFPcyA
— pukuri (@2035voyager) January 11, 2023
米シンクタンクによると、米軍が在日米軍基地を使用できなければ台湾を中国の侵攻から守れないとしています。
今後、アルコニス問題が国際問題に発展し、米軍の日本駐留の根拠となっている日米安保や地位協定が批判を浴びるようになれば、日米が喫緊の脅威に対処しづらい状況が生じかねません。
“Without the use of U.S. bases in Japan, U.S. fighter/attack aircraft cannot effectively participate in the war.”
But that’s what China and Japan already agreed to. Japanese official policy is to stay out of Taiwan war, and also deny the US use of Okinawa https://t.co/riXoOisMzf
— FacelessMan (@FacelessManTwit) January 9, 2023
“在日米軍基地の使用なしには、米軍の戦闘機・攻撃機は効果的に戦争に参加できない”
日本政府は米国からの不用意な圧力に屈せず、日米双方の長期的な利益を考慮しながらアルコニス問題の解決を目指して欲しいです。