Google社員は「Bard」の性急すぎる発表に不満を抱いている

GIGAZINE



2023年2月7日、GoogleはチャットAIのChatGPTに対抗するべく、会話型AIサービスの「Bard」を発表しました。この発表について、Google社内では「急ぎすぎて失敗した」などの批判的な声が挙がっていることが報道により明らかになっています。

Google employees slam CEO Sundar Pichai for ‘rushed’ Bard announcement
https://www.cnbc.com/2023/02/10/google-employees-slam-ceo-sundar-pichai-for-rushed-bard-announcement.html


Some Googlers reportedly aren’t happy about Bard’s ‘rushed’ announcement – The Verge
https://www.theverge.com/2023/2/11/23595496/google-rushed-bard-announcement-report

Googleの「Bard」は、同社が2021年に発表した対話特化型AIの「LaMDA」をベースとした、次世代の実験的な会話型AIサービスです。実際にBardを使用するとどんな風なやり取りが可能になるのかは、以下の記事を読めばわかります。

GoogleがChatGPTのライバルとなる会話型AI「Bard」を発表 – GIGAZINE


このBardの発表について、Google社内では批判的な意見が多く上がっているとCNBCが報じました。CNBCによると、Google社員が使用する内部フォーラムの「Memegen」上では、Bardの発表について「急すぎる」「失敗だ」「Googleらしくない」といった批判的な声が多数寄せられているとのこと。具体的には、「発表会の内容が薄かったこと」や「登壇者がデモに必要なスマートフォンを忘れていた」などの意見もあります。

さらに、発表イベントにおいてBardが不正確な回答を行っていたことも明らかになり、Googleの親会社であるAlphabetの株価は約8%下落するという事態に陥っています。

GoogleのチャットAI「Bard」が不正確な答えを出したせいでGoogleの市場価値が15兆円以上下落 – GIGAZINE


Memegen上ではGoogle社員が同社の失敗をユーモラスにからかうことが多くありますが、Bardの発表後には「親愛なるサンダー・ピチャイCEO、Bardの発表とレイオフは性急過ぎたため失敗しました。近視眼的過ぎます」「長期的な見通しを取り戻してください」といった投稿が寄せられ、多くの従業員の賛同を集めたそうです。

他にも、「サンダーのリーダーシップは『Perf NI』に値する」として、Googleの物議をかもしている従業員評価システムにおける最低評価をつけるようなコメントや、「Googleの上層部は滑稽なほど近視眼的で、『集中力を研ぎ澄ます』ことを求めるためとても非Google的です」といったGoogleらしさがなくなっているといったコメントもある模様。

他にも、GoogleのBard発表があまりに性急すぎるものであったとして「パニックに陥ってBardを市場に投入したことで、我々がCahtGPTを恐れていることが世間に認知されてしまいました」といった声もあります。

なお、CNBCはGoogleにコメントを求めていますが、記事作成時点で返答は得られていません。

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