また食べちまったよ。松屋の『ごろごろチキンの濃厚カルボナーラ(780円)』を。ニンニクの香りと共にあふれ出すコクが癖になるのである。ウメェェェエエエ!
そんな時、ふと思った。「これを松屋のカレーと混ぜたらコクがヤバイカレーが爆誕するのではないだろうか?」と。閃いてしまったのでやってみた。
・カレーもコク深い
さっそく、2つの商品をテイクアウトで購入。現在、松屋で展開されているカレーは『松屋のビーフカレー(680円)』になるので、カレーはこちらを使用する。合わせて1460円なり。
オリジナルカレーのコク深さは松屋ユーザーなら知れ渡っているところかと思うが、松屋のビーフカレーも牛肉のコクに定評がある。これは期待が持てるぞ。
・コクの黙示録
まずは、鍋に松屋のビーフカレーを投入。食べずともよく煮詰められていることが分かるくらいトロトロだ。もはや期待しかない。
そこにごろチキ濃厚カルボを投入すると、その色のコントラストはまるで天使と悪魔である。これぞ松屋のハルマゲドン。略して、マツヤゲドン。今、第七の封印は子羊(私)によって解かれた。コクの黙示録、開始!
見よ、チキンとビーフという2匹の獣である。私はまたカルボナーラの海の中からチキンが上がってくるのを見た。これはゴロゴロしていた。私はまた、カレーの地中からビーフが上がって来るのを見た。これもゴロゴロしていた。
混ざりあう2匹の獣。白はブラウンに近づき、ブラウンは白に近づいた。世界は混沌に満ちている。その混沌を米にかけて黄身を落としてみたところ、太陽のようだった。
第四の天使がラッパを吹いた。すると、太陽の三分の一、月の三分の一、星という星の三分の一が損なわれたので、それぞれ三分の一が暗くなって、昼はその光の三分の一を失い、夜も同じようになった。(新共同訳『聖書』より引用)
・審判の時
というわけで、第四の天使のおかげで黄身もまんべんなく混ざった世界。完成だ。今、審判の時! 食べてみたところ……
コクSUGEEEEEEE!
ニンニクのコク! チーズのコク! 卵のコク! 牛肉のコク! コクコクコクッ!! それらの軍勢が一斉に押し寄せてくる。こいつはコクの塊だ。ただし、それはそれとして……
別々に食べた方がウマイ。
全体的な味はカレーになったのだが、辛さがコクに負けており、これだったら松屋ビーフカレーをそのまま食べた方が良い。もうちょい辛みが効いてればなあ。
・新しい天地
結果として、両者痛み分けに終わった松屋ゲドン。松屋黙示録に神はいなかった。しかし、それゆえに私は実感せずにはいられない。「ごろチキカルボもビーフカレーもそのままで十分素晴らしい」と。
両者ともに松屋がこの価格で実現しうる味のレベル99までいっているように感じる。この実感は戦争を経る前にはなかったものだ。これが新しい天地……。天使も悪魔もいない。そこにはただ、夫のために着飾った花嫁のように用意をととのえた松屋があった。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.