福袋といえば、たくさん商品が入っているもの……。
そう思っていました。今年は「マリアージュ フレール」とか「猿田彦珈琲」とか、ちょっとおしゃれなブランドのお茶やコーヒーの福袋を買った私。マリアージュフレールで大量の紅茶をゲットしてフランス貴族の気分になり、10種類のドリップバッグが入った猿田彦珈琲で大学生の気分になり……。
そして最後がブルーボトルコーヒーです。清澄白河とか青山とかのハイセンスな街にしかない、スタバの上をゆく超ド洒落なコーヒーショップ。実はオンライン限定でひっそりと福袋を出しているのです。
・【NEW YEAR BAG 2023】ブルーボトル グラノーラ120g ＆インスタントコーヒー セット（2700円）
ブルーボトルコーヒーの福袋は全部で5種類。一番安いものは2700円、高いものでも9900円。
今回はいちばん安い2700円のものを注文しました。めちゃくちゃお高いイメージがあったので、福袋が意外とお手頃価格でビックリ。
そして年明けに届いた小さなダンボールを開けると……
えっ!!!!!
・ブルーボトル インスタントコーヒー（4gスティック×5本）
・グラノーラ 120g
・ドリッパータグ
・タイベック エコバッグ
エコバッグとタグを除いたら実質2個！ インスタントコーヒー5本と少ないグラノーラだけ……。
まじかよ。袋ですらなかった「いきなり！ステーキ」とか「ペッパーランチ」に比べれば「物」はあるけど、カフェ系の福袋の中では最小ではなかろうか。
・さらに驚愕の事実が
なんとこのインスタントコーヒーはたった5本で1728円、グラノーラは120gで1036円だというのだ。たたたた、高い……。
商品の合計額は2764円。福袋だと定価より64円安い計算になる。
えっと……このクシャッとしたエコバッグと紙タグがついてくるからオトクってこと……？
ふ、震える……。私とは住む世界が違いすぎて震える。物の価値ってなんだろうか。
・飲んでさらに驚愕
あまりの高さに震えながら、インスタントコーヒーとグラノーラをいただくことに……。
ブルーボトルコーヒーいうてもインスタントだし、グラノーラだってね、コーンフレークの親戚みたいなもんですからね。それが2700円て。
えっ!!!!!
うそ……
めっちゃ美味しい!!!!
ぶっちゃけ、コーヒーの味は苦いとか酸っぱい以外は分からない派なのだが、このブルーボトルコーヒーのインスタントはそんなバカ舌の私でも分かるくらい明らかに美味しかった。酸味も強すぎず、しっかり苦味もあるのに後味にキレがある。花とかチョコみたいな複雑な香りも感じられた。
家でお湯を入れただけで、専門店で飲む1000円くらいのコーヒーの味になってぶったまげたのだ。
そして、グラノーラである。これは「コーンフレークの親戚」呼ばわりするにはあまりにも完成度が高すぎた。香ばしいナッツに、カルダモンとシナモンシュガーのスパイス感、そしてときおり感じるほのかな塩気……。塊になってるし、実態はグラノーラの皮をかぶったスパイスクッキーみたいなものであった。
なんていうか、レベルが違う……。たった2品で2700円とかふざけてるのかと思っていたが、実際に飲んでみたら「すいませんでした」と思ってしまった。完敗である。
ただ、このビニールと紙の中間みたいなクシャクシャの巾着袋と、タグの使いみちだけは分からない。
この世にはこういうおしゃれで洗練された世界もあるんだ。ブルーボトルコーヒーから「お前みたいな小ダサい女はお呼びでない」といわれたようで打ちのめされてしまった。
物を持たない主義のミニマリストでも買える福袋……。
ブルーボトルコーヒーの福袋から、そんな言葉が思い浮かんだのだった。
参考リンク：ブルーボトルコーヒー オンラインショップ
執筆：御花畑マリコ
Photo：RocketNews24.
