最近静かなハンバーグブームである。2020年に東京・吉祥寺にハンバーグと炊き立てご飯に特化した「挽肉と米」が誕生して以来、似たようなハンバーグとご飯の店が急激に増えた。
ハンバーグ専門店といえば「山本のハンバーグ」が思い出される。私（佐藤）は1度も利用したことがないので、これを機にお店に行きつつ、公式ページで同社の歩みを調べたところ、今のブーム到来に妙に納得してしまった。なるほど、そうだったのか！
・挽肉と米は……
運営元は「株式会社俺カンパニー」である。『俺』と名の付く飲食店といえば、「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」でお馴染みの「俺の株式会社」が思い浮かぶのだが、俺カンパニーと俺の株式会社は別会社である。
繰り返すが山本のハンバーグは俺カンパニーで、俺のイタリアン・俺のフレンチは俺の株式会社だ。間違えないように、もう1度言おうか？ そう、もういいか……。
なお、山本のハンバーグは2005年創業時から2016年まで「俺のハンバーグ 山本」という名称だった。同年6月に現在の名称に変更している。
さらに同社（俺カンパニー）のページを見ていて、あることに気が付いた。
「2020/03 株式会社挽肉と米により、”挽肉と米 吉祥寺”をテイクアウト販売開始。」
ナニ!? 山本のハンバーグと挽肉と米って何か関係があるの？ 知らなかったよ！ 俺カンパニーの代表山本昇平氏は株式会社挽肉と米の共同創業者だった。なるほど～！ そういうことだったのか。妙に納得、老舗の山本がやってるから、挽肉と米もおのずと人気店になる訳だよ。今のブームにも納得できた。
・値段以上の価値
話を戻すと……、私が訪ねたのは阿佐ヶ谷店だ。
人生初の訪問なので初心者らしく名物の「山本のハンバーグ」（税込1850円）を頼んでみよう。この価格は高く感じられるのだがこの価格はセット料金。ご飯（おかわり自由）とみそ汁、自家製野菜ジュースがついており、ランチにはミニサラダ。さらに阿佐ヶ谷店では、セルフサービスのカレーまでついている。
これまた納得してしまう値段設定だ。
最初に出てきたのは、ミニサラダと野菜ジュース。ジュースに使用している野菜は月替わりで、この日はオレンジ・トレビス・アボカドなど。サラダの野菜は契約農家で仕入れたものを使っているのだとか。ハンバーグのお店だけど野菜にもかなりこだわっている。
そして来ました、ハンバーーーグ!! アツアツの鍋の中でソースがグツグツと煮立っている。
焼き目のついたハンバーグもさることながら、炙ったホワイトソースの色味が食欲をそそる。目に入る色彩が全部美味そう！
さっそく箸を突き刺してみると……、中からジワリと肉汁が溢れてきた！ とめどなくわき出す美味しさの泉や～!!
手頃なサイズに切り分けて口の中へと放り込むと……、美味～！ 黒毛和牛の挽肉にホワイトソースとブラウンソース。それらが混然一体となって、口の中で大暴れ。美味しさの異種格闘技戦が繰り広げられている状況だ。
カットしたハンバーグは肉汁とホワイトソースのナイアガラ状態。味も美味いが目も美味い。情報過多で脳がパンクしそう～!!
お楽しみはまだあるぞ！ ご飯も美味いんだよ。宮城県産の銘柄米「ひとめぼれ」を使用しており、肉の旨味をガッチリキャッチ！ 相乗効果でやたらとご飯が進んでしまう。肉と米、このこだわりは挽肉と米にも受け継がれたものなのだろう。
まだあるんだ！ 阿佐ヶ谷店にはセルフカレーもある!! この日のカレーはスパイスチキンカレーだった。
これがまたウマいんだよ！ セルフの食べ放題で本当にいいのか？ と思うレベル。ご飯もおかわり自由だから、その気になったら何杯でも食べられてしまうよ！
当然、そのまま食べて終わる訳ではなく、ハンバーグを投入してハンバーグカレーにして優雅なランチは終了。値段を超える価値のある食事を堪能した次第である。
・こだわりのスタッフ
とにかく食事に強いこだわりを持つ山本のハンバーグだが、実はこのほかにもこだわりがあった。公式サイトには「こだわりのお肉」「こだわりのお米」「こだわりのお野菜」、そして最後に「こだわりのスタッフ」の項目があった。
食材や店舗環境を売り込む飲食チェーンは多々ある。しかしここのようにスタッフをおすすめするお店はあまりない気がする。スタッフの項目には「おいしいハンバーグだけでなく、俺たちの笑顔でお客様を元気にしたい」と記載されていた。利用してみて、まさにそう感じるお店だった。
初訪問にしてすっかりトリコになってしまった。また行こう、山本のハンバーグに。
・今回訪問した店舗の情報
店名 山本のハンバーグ 阿佐ヶ谷食堂
住所 東京都杉並区阿佐谷南1-34-13
時間 11:30～16:00（L.O.15:30）17:30～22:00（L.O.21:00）
定休日 基本的に無休
