私事で恐縮ですが、先週37歳の誕生日を迎えました。あひるねこです。ロケットニュースで記事を書き出した時、私はまだ29歳だったワケで、そう考えるとすいぶん遠くまで来たものですね。ただあの時とは違い、今は隣に妻と娘がおります。
さて、誕生日を迎えるにあたり妻から「何が食べたい?」という質問を受けましたので、私は無難ではありますが「寿司」と答えました。「ケーキ? 別にあってもなくてもいいかな」とも。ところがその結果……まったく予想外のハンパねぇケーキが出てきてしまったのであります。
・ヤバすぎるケーキ
それでは余計な前置きはすっ飛ばして、いきなり本題にブッ込みをカマしていきましょう。見た目は完全にホールケーキですが、ケーキ屋さんのケーキ特有の甘い香りがしないため、私も何となく嫌な予感はしておりました。見えているのはクリーム? イチゴ? しかしその正体は……
──魚(うお)。
ギョギョギョォォォォオオオオ! さかなクンさんも三度見必至のこの謎の物体は、ケーキと見せかけ寿司……と見せかけやっぱりケーキ……いや、何なんでしょうかこれは。人の誕生日をおちょくり倒しているのでしょうか。三枚にブッおろしますわよ?
・いたって真面目
ですます調をいいことに多少キタねぇ言葉でお送りしておりますが、実はこの寿司ケーキ、百貨店や駅ビルなどを中心に展開する魚屋「魚の北辰」が手掛けたガチの商品なのであります。決して狂気に飲み込まれたワケではないのでご安心を。
『ケーキちらし』という商品名で、ホール価格は税込3980円。購入には事前の予約が必要です(カットされたものは普通に売ってました)。
「北辰」というと個人的にはちょっとお高めなイメージがあったので、こういうネタっぽい商品を出していること自体、少なからず驚きでしたね。あ、そっちもイケるんだなって。
・魚のケーキ
だってこれ見てくださいよ。マグロのたたきがホイップクリームとして使われてますよ? 海鮮版『ヘンゼルとグレーテル』とでも呼ぶべきお魚パワープレーには思わず笑ってしまいます。でも、私としては普通の生クリームよりも3億倍くらい嬉しいかも。
ケーキの上にはフルーツの代わりにマグロ、海老、サーモンにイクラ、鯛をはじめとする白身魚……おっと、よく見るとウニもいますね。豪華で華やかな刺身デコレーションに、思わず「海の宝石箱や~」と禁忌の彦摩呂フレーズが飛び出そうになります。
それではハピバケーキ、入刀!
/ ザシュ! \
・味は本物
ほうほう。『ケーキちらし』というだけあって、酢飯にサンドされているのは刻んだカンピョウや とびっこです。で、これがまたしっかりウマい。というか、全体的にめちゃめちゃ新鮮で美味であります。見た目の印象からコミック寿司のようなものを想像してしまいましたが、そういった手抜きは一切なし。さすが北辰ですね。
どのネタもクオリティが高く、特にイクラなんてけっこうな本気度です。久しぶりにちゃんとしたイクラを食べた気がします。この質と量なら4000円弱という値段も決して高くないのでは? 子供も大人もみんなハッピーになれるに違いありません。ていうか……コミック寿司って何?
・ありがとう
ネットで「寿司ケーキ」と検索すると、サーモンなどを花びらのように飾り付けたしゃらくせぇ画像ばかり表示されるのですが、北辰の『ケーキちらし』の場合は積んでいる兵装の火力からしてもう段違いで、そこが個人的には最高でしたね。とてもよい誕生日を迎えられた気がします。妻にも感謝を。