【インタビュー】南の島に移住したら本当に幸せなのか? 石垣島の移住者にリアルな生活事情を聞いてみた

ロケットニュース24

私(耕平)は大の沖縄好きで、年に最低1回は訪れている。その中でも特に石垣島を中心とした八重山諸島に取り憑かれ、先日も4泊5日で訪問してきたばかり。しかし、もう既に「石垣島ロス」に襲われている重度の「八重山病」患者だ。

この病気を治すにはどうしたらいいのか? そう、もう移住しかないのだが、観光で行くのと実際に住むのとは理想と現実のギャップが凄いと聞く。

ということで、石垣島の移住情報を発信している人に話を聞いてみることにした。南の島に移住したら本当に幸せになれるのか? 仕事事情や文化の違いは? など移住生活のリアルをお届けしよう!

・イケメン移住者ユーチューバーに聞いてみた

今回、話を伺ったのは石垣島の移住情報をYouTubeチャンネル「たかんぽch 脱サラ石垣島移住」で発信しているユーチューバーのたかんぽさんだ。


たかんぽさんは2020年3月に横浜から石垣島に移住。家族構成は たかんぽさんと奥様の2人暮らしで、現在移住歴は3年目になるとのこと。そんな たかんぽさんに石垣島移住のリアルを聞き出すべくインタビューしたみたぞ! 



耕平「それでは、よろしくお願いします! まず伺いたいんですが、なぜ石垣島に移住しようと思ったのですか?」



たかんぽさん「横浜に住んでいた頃にサラリーマンをやっていたんですが、労働環境が良くなくて長時間労働が当たり前。妻との時間が取れないこともあって、これが本当に幸せなのか? って悩んでいたんです。そこで環境の見直しを考えたときに移住を思いついたんです」



耕平「なぜ、石垣島だったんですか?」



たかんぽさん「妻が旅行好きでいろんな場所を回っていて、中でも石垣島が1番いいと言っていたので決めました」



耕平「なるほど。私も移住するなら石垣島って決めてます! 移住するにあたり、引越し費用ってどのくらいかかったんですか?」



たかんぽさんトータルで40万円くらいでしたね。内訳は白物家電(冷蔵庫、洗濯機)の移送が約5万円。車(軽自動車)の移送費が約8万円。引越し先の入居初期費用が21万円、その他が約3〜4万円といったところです。このことはYouTubeの動画でも話しています」



耕平「車の移送と入居の初期費用も入れてって考えると、思ったより全然安いような……ちなみに決断してから、実際に移住するまでの期間はどれくらいでしたか?」



たかんぽさん半年かからなかったくらいですかね。住み始める2ヶ月前くらいに物件探しで来たりして……その他の手続きも含めたら期間はそんな感じでした」



耕平「現在、賃貸住宅に住んでいると伺っていますが、石垣島の家賃って内地と比べて、やっぱり安いんですか?」



たかんぽさん「場所にもよりますが、思ったより安くはないです。首都圏の一般的な家賃に比べて1万円程度、安いくらいで考えておいた方がいいですね」


・移住のメリット・デメリットは?


移住した理由や費用を一通り伺ったので、次はいよいよ移住のメリットとデメリットに切り込む。



耕平「ズバリ、石垣島に移住して感じたメリットを教えてください」



たかんぽさん「メリットはいくつもあります。まず、僕たちの目的だった「夫婦の時間を確保したい」というのが、移住したことによって達成できました。それが1番の大きなメリットですね。

あとは、ありきたりですが自然が多いこと。空いた時間で少し足を伸ばせば、綺麗な海で泳げたり内地では見られない絶景が堪能できてリフレッシュできる。これもメリットだと思います」



耕平「逆にデメリットは何ですか?」



たかんぽさん「離島なので物価が高いことですかね。特に野菜やガソリンですかね」



耕平「確かに地産品じゃないものは輸送費が上乗せされる分、内地より高いんでしょうね」



たかんぽさん「あと医療と教育が、内地に比べて充実しているとは言えないと思います」



耕平「それはどういうことでしょうか?」



たかんぽさん「医療に関しては、島の中で病院の数が決して多くないということですね。教育で言うと島には公立高校が3校しかなく、私立高校や大学に行かせようと思うと、島を出るしかないんです。そういう意味では内地に比べて、選択肢は限られているというのが現状です」



耕平「あと石垣島って、電車とか無いですよね。沖縄本島にはモノレールがありますが、そういった交通手段が無いのは不便じゃないですか?」



たかんぽさん「いや、そこで不便を感じたことは無いですね。むしろ、電車が無くてよかったと思ってます。通勤にしても遊びに行くにしても、満員電車で揉まれたり高速道路も無いので逆にストレスフリーですね。これもメリットの一つだと思ってます」



耕平「他のデメリットはありますか?」



たかんぽさん「あとは通販で買い物をするときでしょうか。基本的に「送料無料」が適用されない地域なので。安いものを通販で頼むと、送料の方が商品代を上回ってしまうことも、しばしばです」


・石垣島移住の仕事事情や生活スタイルは?

次に私が個人的に最も気になっている、仕事事情や収入面、生活スタイルについて聞いてみた。



耕平次に仕事事情について教えてください。石垣島って移住して、すぐに仕事に就けるものなんですか?」



たかんぽさん「業種にもよりますが、全体的に人手不足と言われているので、仕事自体は選ばなければ求人はいっぱいありますよ



耕平「そうなんですね。ちなみに給料は内地と比べてどうなんでしょうか?」



たかんぽさん「全ての仕事を知っているわけではないので一概には言えませんが、個人的には内地で働いていた時の給料より下がる前提で考えておいた方がいいと思ってます」



耕平「それでも生活を派手にしなければ、暮らしていけるって感じですか?」



たかんぽさん「っていうか、僕の場合は横浜にいた時より出費が全然少ないんですよ。要は使う機会が固定費の他に、日用品くらいしか無いんですよね。遊びに行くにも海で泳いだり、川に入ったり山に登ったりするのも無料。外食するにも安いお店を知っているので、本当にお金は使わないです」



耕平「確かに、横浜に住んでいたら結構支出はありそうですからね」



たかんぽさん「そうなんですよ。収入も多いけど、支出も多いから結果いくら残るのか? ってなった時に僕の場合は、石垣島に住んでからの方が手残りが多いですね



耕平「なるほど、例えば肌感覚でいいんですけど、横浜での出費を10としたときに石垣島での出費って数字にすると、どのくらいですか?」



たかんぽさん「2とか3じゃないですか?」



耕平「えええ!!!!! 5分の1くらいってことですか?」



たかんぽさん「さっきも話しましたけど、息抜きするのにお金がかからないんですよ。生活でも衣食住でいうと「衣」と「食」は内地と比べて、本当にお金がかからないイメージです。「ドン・キホーテ」と「しまむら」で何とかなってしまうので、必要最低限のもので揃わないものは無いと思います」


・移住して幸せなのか?


最後に移住して本当に幸せなのか? 幸福度に関して切り込んでみた。



耕平「ズバリ聞きますが、今の時点で住んでいらした横浜に戻ろうと思いますか?」



たかんぽさん今のところまったく思いません! ずっと、ここで暮らしたいです。妻も同じことを言っています」



耕平「今までの回答で今が幸せだということは良くわかりましたが、幸福度を数字で表すと石垣島が10だとしたら、それまでの暮らしはどれくらいですか?」



たかんぽさん「2くらいですね(笑)」



耕平「なるほど、5倍くらい幸福度が上がったって感じですね。ちなみに、どんな人が移住に向いていると思いますか?」



たかんぽさん「目的が人それぞれだと思うので、そこに関しては個別に答えられないです。ただ、共通して言えるのは「環境の変化を受け入れられること」ですかね。やっぱり文化が違うところは多々あるので、それが受け入れられないと厳しいですね。なので、ちゃんと受け入れられる人は向いていると思います」



耕平「最後に伺います。YouTubeを始めようと思ったきっかけって何ですか?」



たかんぽさん「僕たちが石垣島に移住しようと思った時に、いろんな情報を集めていたんですが、わかりやすくまとめられているものが無かったんですよね。それで断片的に情報収集をしていたのですが、本当のこともあったし違うこともあったし、嘘じゃないけど自分には当てはまらなかったし……ってことがあったんですよね。

そこで自分が実際に移住してみて、あくまで僕の視点になりますが、リアルな情報を発信してみたいと思ったのがきっかけです」



耕平「いや、僕もチャンネル登録して、いつも見てるので参考になります。今日はありがとうございました!」


今回たかんぽさんをインタビューさせてもらって、「幸せとは何か?」と改めて考える機会を与えてもらった。離島移住は憧れであるものの、私みたいに今一歩踏み出せない人には目からウロコの話だったのではないだろうか?

もちろん今回は、あくまで たかんぽさんの経験や視点からの回答だ。なので石垣島に限らず、どこかの地方や島に移住を検討している人は1つの材料として、この記事が参考になれば幸いである。

参考リンク:YouTubeチャンネル「たかんぽch 脱サラ石垣島移住
執筆:耕平 
Photo:RocketNews24.

Source

タイトルとURLをコピーしました