パワーパススルー、イーサネット、SDカードも。
最近のノートパソコンは、薄く、軽いモデルが増えています。これにより見た目がスッキリするだけでなく、持ち運びやすくなるなどのいい面もあるのですが、その一方でポートの数や種類が少なくなるのが難点。プリンタやフラッシュドライブなどの周辺機器を接続したいのに、ポートが足りない! と苦戦したことがある人は少なくないはず。
今回は、そんな状況で役に立つUSBハブを紹介していきます。Wirecutterが厳選した2022年のおすすめトップ4がこちら。
HDMI 4K 60 Hz対応のポータブルUSB-Cハブ。USB-A 3.1 Gen 2(x2つ)、USB-C 3.1 Gen 2、USB-C PDポート、SDカードスロット、HDMI、85Wパススルー充電、イーサネット、microSDカードスロット対応。高速な転送スピードが期待できる。
Anker PowerExpand 8-in-1 USB-C PD 10Gbps データハブは、数あるUSB-Cハブ製品のなかでも珍しく、HDMI 4K 60Hz対応。モニターをスムーズにスクロールするのに十分なリフレッシュレートが強みです。HDMIなど必要なポートが揃っていて、デスクに常備するにも、持ち歩くのにもコンパクトで頼りがいのあるUSBハブです。
上記で紹介した8in1と同様に、対応しているポートの種類が豊富。違いはイーサネットがないこと、4Kモニターとの相性が悪いこと。その分、安価に手に入りやすい。有線インターネット接続やなめらかな高解像度映像が必要ない場合はこちらを選ぶべし。USB-A(x2つ)、USB-C 1、USB-C PDポート、SDカードスロット、HDMI、85Wパススルー充電、microSDカードスロット対応。
特に4Kモニターを使う予定がない場合には、より低コストで手に入るAnker PowerExpand+ 7-in-1 USB-C PDメディアハブがおすすめ。上記で紹介した8in1と比べるとなめらかさは劣りますが、それでもほとんどの人にとって十分な速度が期待できるはず。イーサネットポートはなし。HDMIポートは4Kモニターで使用すると、リフレッシュレートは30Hzになります。
USBハブおすすめ:USB-Cポートが複数必要ならSatechi 4-Port USB-Cハブ
USB-A 3.0 Gen 1(x4つ)対応。キーボードやマウス、バックアップドライブなどのアクセサリに最適。
1台で4つのUSB-Cポートが使えるSatechi 4-Port USB-Cハブは、映像信号の伝送や充電はできませんが、5Gbpsスピードのデータ転送で、キーボードやマウス、バックアップドライブなどのアクセサリ使用に重宝できます。
USBハブおすすめ4選:USB-Aポートが複数必要ならAnker 10-Port 60W USB 3.0 Hub
USB-A 3.2 Gen 1(x7つ)、12W USB-A(x3つ)対応。より多くのUSB-Aタイプのアクセサリが必要な場合におすすめ。
Anker 10-Port 60W USB 3.0 Hubは、できるだけ多くの機器をパソコンに接続したいと考えている人向け。USB 3.1 Gen 1のデータポートが7つある(各々にLEDアクティビティインジケータあり)ほか、12Wパワーの高速充電ポートが3つあります。見た目がシンプルでスッキリしているのも魅力。USB-A–to–USB-Bケーブル1本付き。
USBハブはどんな人におすすめ?
AppleのMacBookモデルやDellのXPS 13など、最新のパソコンにはUSB-Cポートしかありません。そのため、フラッシュドライブ、プリンタ、イーサネットケーブル、ディスプレイなどのアクセサリを1度に複数接続するには、USB-Cハブやドックが追加で必要となります。USB-Aポートを増やしたい場合は、ケーブル規格に対応したハブやドックを選ぶのが最適です。
パソコンのUSB-CポートがThunderbolt 3にも対応している場合は、転送速度が速く、よりパワフルなThunderbolt 3ドックを検討するのもアリです。
高い画面更新速度で動きやアニメーションがなめらか。高解像度の4Kモニターにハッキリ鮮明な画像を転送できるのがAnker PowerExpand 8-in-1 USB-C PD 10Gbps データハブ。USB-C対応のパソコン使用者にとって、あらゆるポートを最も多く接続できるうえに、最速のスピードが期待できます。デスク周りに常備しておくほか、持ち運びにも頑丈でコンパクトです。
特に注目すべきは、HDMI端子からの映像。他社製品では4K解像度でリフレッシュレートが30Hzだったなかで、この製品は60Hzに対応した最新モデルの1つ。1秒間に60回、つまり30Hzのリフレッシュレートと比較して2倍の画像更新が可能に。30Hzの動きと比べるとかなりスムーズです。
・USB-A
読み取り525.3MB/秒、書き出し469.3MB/秒
・USB-C
読み取り524.7MB/秒、書き出し470.7MB/秒
・SDカード
読み取り86.0MB/秒、書き出し76.3MB/秒
・microSDカード
読み取り84.3MB/秒、書き出し56.7MB/秒
USB-A 3.1 Gen 2 x2、USB-C 3.1 Gen 2、USB-C PDポート、SDカードスロット、HDMI、85Wパススルー充電、イーサネットが揃っています。
USBの読み書きは、USB 3.1 Gen1モデルよりも読み込みで約22%、書き込みで12%速く、他のUSB 3.2 Gen2モデルと同等のスピードでした。有線インターネット接続が必要な場合に便利なイーサネットポートは、1ギガビット/秒であるなどパッケージ通りの性能が期待できます。
写真や動画の転送用に使えるSDカードとmicroSDカードスロットは、ここ数年のWirecutter調査のなかで最速といえるスピードでした。
またChromebook、ウルトラブック、小型のMacBookなど、ほとんどのノートパソコンを充電するのに十分な電力を供給することができます。たとえばNekteck’s 100W PD 3.0 GaN ウォールチャージャーをハブに接続したところ、MacBook Pro16インチには85W(フル速度より少し遅いくらいの速度で充電するのに十分な)電力量であることがわかりました。
サイズは12 x 5.5 x 1.5cmで重さ109g。ケーブル約18cmと長め。
難点があるとしたら2つ。2つのUSB-Aポートは横並びになっていて、複数のフラッシュドライブや太めのプラグを並べた場合、(物理的な意味で)同時に使用できないこともあります。また、使用中に熱くなることがあります。これは他社製でも同じことがいえるのと、パソコンの充電器よりも温度は低め(Wirecutter調査では15分で42度を計測)なので大きな懸念として捉える必要はなさそうです。
4Kモニターを持っていない場合には、より安価で手に入るAnker PowerExpand+ 7-in-1 USB-C PDメディアハブがおすすめ。上記で紹介した8-in-1モデルとほぼ同じ数のポートを提供していますが、両者を比較するとデータ転送速度は落ちます(USB-A、USB-Cは読み込みが約20%、書き込みが約12%遅く、SDとmicroSDに関してはほぼ同じ程度)。一方、他のUSB 3.2 Gen1製品と比べると、ほぼ同じ速度で動作します。日常的な作業をするうえでまったく問題なく、大量のデータを転送する作業ばかり必要だというのでなければ、その差に気づくことはほぼないはずです。
HDMIポートは4Kモニターで使用すると、リフレッシュレートは30Hzになります。外部4Kモニターに接続する場合、スムーズさは期待できません。が、低解像度ディスプレイの場合、リフレッシュレートが最大60Hzで問題ありません。イーサネットポートはなし。総じて、より低価格で手に入るので、4Kモニターを使用しない場合やWi-Fiのみを使用する場合、十分な機能が備わっているといえます。
・USB-A
読み取り424.3MB/秒、書き出し416.3MB/秒
・USB-C
読み取り428.3MB/秒、書き出し418.7MB/秒
・SDカード
読み取り87.0MB/秒、書き出し74.0MB/秒
・microSDカード
読み取り86.7MB/秒、書き出し58.0MB/秒
サイズに関しては、上記で紹介した8-in-1モデルとほぼ同じ(正確には、少しだけ小さめ)。重量は何gか増えますが、コンパクトで持ち運びに便利です。
USBハブおすすめ4選:USB-Cポートが複数必要ならSatechi 4-Port USB-Cハブ
パソコンに接続できるUSB-Cポートの数が足りない場合には、Satechi 4-Port USB-Cハブがおすすめ。映像信号の伝送や充電はできませんが、データ転送にはUSB-Cポートに期待すべき十分な性能が備わっています。
・USB-C
読み取り419.0MB/秒、書き出し415.3MB/秒
よく大容量のデータを転送する必要があるという場合には物足りないかもしれません。また、外部モニターへの接続、デバイスの充電、コンピュータへのパススルー充電はできません。一方、バックアップやフラッシュドライブ用として接続しておくのに最適な1台だといえます。
22cmケーブル付属。サイズは6cmの正方形で、かなりコンパクトです。
USBハブおすすめ4選:USB-Aポートが複数必要ならAnker 10-Port 60W USB 3.0 ハブ
Anker 10-Port 60W USB 3.0 ハブは、1度に複数のデバイスを接続したい人におすすめ。USB-A 3.2 Gen 1(x7つ)、12W USB-A(x3つ)対応。
Wirecutter調査では、iPadを充電しながらデータ転送に7つのフラッシュドライブを接続してみましたが、他社製と比べても高速でした。
メーカーによれば3つの充電ポートは各10.5Wと記載されていますが、実際には12Wのパワーを計測。これは、全ポートを使用する際に12Wに満たない可能性があることから実際よりも過小表記してあるのだそそう。スマホに限らず、タブレットなどのデバイスも高速で充電できます(12W充電ポートにスマホを接続しても、スマホは必要な分の電流だけ通すため問題なし)。
シンプルな黒い箱型デザインで、LEDインジケーターがあるのも便利。PC接続にはUSB-Aケーブル、USB-C接続には別途USB-C–to–USB-Bケーブルが必要になります。全般的にAnkerのUSBハブは信頼性が高く、2013年から使用し続けていて何の問題もないというユーザーの声もあり、一度使い始めたら長持ちすることが期待できます。
その他おすすめのUSB-Cハブ
Ugreen 9-in-1 USB Cハブもイーサネット対応ハブとして、以前まで厳選ランキング上位でおすすめしていましたが、高解像度での動画出力が30Hzであったためランク入りせず。
Twelve South StayGoは、USB-Cケーブル(収納できる短め・長めの2種類)付属で、デスク周りに置いておくにも持ち歩くにも便利。ただ、他製品と比べてもトップレベルでサイズが大きめ(12.5x6cm)かつ値段が高いことや、60Hz 4Kはもとより、1080pでも30Hzリフレッシュレートを安定して出せていなかったのが気になるところ。
Kingston Nucleumは、USB-Cデータポートに加えて充電ポートもあり。ただし、イーサネットなし。高値ですが、USB-Cポートがもうひとつ欲しいという場合は検討しても良さそうです。
Satechi Aluminum マルチポートアダプタ V2は高値ながらイーサネットを含みポートが多くあり、セール価格になっている場合は検討しても良さそうです。
Satechi Slim Aluminum Type-C マルチポートアダプターはデザイン性が良いものの、高値でUSB-Aポートが2つのみ。
表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。©2022 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.