【実録】いま若者のネット社会で何が起きているのか? インスタで中学生の男子を狙う怪しい女に、29歳サバ読んで連絡してみた結果…

ロケットニュース24

43歳。ふと気づけばオッサンになっていた。そして、もう迷惑メールの類(たぐい)は下火になっていると思っていた。なぜなら「迷惑メール評論家」を名乗る私宛に、もうほとんど “新作” が届かなくなっていたから──。

もしかしたら要注意人物としてマークされているのかもしれないが、とにかく数は激減した。たまに届くのは「間違いメッセージ」のフリをした国際ロマンス詐欺で、それは同僚のサンジュンが詳しく記事にしている

もしかしたら世の中は平和になったのかもしれない。いや、実際の世の中は平和どころか……な状況だが、 “迷惑メール評論家” が見張っていなければならないネットの海は、波風も立たず穏やかに──なっていなかった!

・青少年たちのネット世界が危ない

ことの発端は、遠い昔の学生時代を共に過ごしたクラスメイト(女子)からの連絡だった。今では立派なママになり、年頃の息子さんもいる彼女。仮にAさんとするが、つい最近、息子さんのスマホを舞台に事件が勃発。

簡潔にストーリーを箇条書きにすると──


・息子さんのインスタに「女子高生を名乗る人物」からDMが届く。
・まず「何歳?」と聞いてくる。
・しばらく会話した後、「卑猥なこと興味ある?」などと聞いてくる。
・そうこうしているうちに「LINEでやりとりしない?」と誘導される。
・その女子からLINEで「自らの体と称する卑猥な画像」が届きまくる。
・そして「あなたも卑猥な写真を送って」と言ってくる。


──こんな感じ。んで、迷惑メール評論家でもある私に「こんなの流行ってるの?」と相談してきたのだ。ちなみにAさん親子は「気味が悪くなったので友達から消した」とのことだったので、その後の展開は不明であるが、ある程度は予想できる。

もしも悪い方面に予想するなら、おそらく「送らせた卑猥な写真を人質に金品を要求」──だと思うのだが、どうだろう。かつて流行した「アダルト動画を見ようとしたらシャッター音」の架空請求詐欺も、ターゲットは中高生だったし……。


いずれにしても、私はこの話を聞いてハッとした。てっきり私は「世の中が穏やかに」なんて思っていたのだが、それは私自身に火の粉が飛んできてないだけのことであり、私の見えないところでは「うそ」や「騙し」のオンパレードなのでは?

酸いも甘いも知り尽くした私のようなオッサンに悪い奴らが近づいてこないだけで、まだ人生の経験値が低い純粋無垢な若者たちをターゲットに、新たなネット犯罪が横行しているのではないか? 絶対にそうだ。ちげえねえ……!


助けなければ、若者を……!!


_人人人人人人人人人_
> ということで! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


その卑猥な女のアカウント情報をAさんから聞き出し、電光石火でフォロー、流れるように「こんにちは!」とDMを投げてみることにした。我ながら何の工夫もない正面突破すぎるほどの正面突破だが、ダメでもともと。


ちなみに該当の女の名前は……仮に「優子」としておくが、プロフィールによると「15歳 高1(女) 川崎です!」とのこと。そして優子がフォローしているのは2276人、フォロワーは1384人、投稿は0(ゼロ)だ。


その後、半日経っても返事は来ず、もうダメかな……なんて思っていた。ところが私の「こんにちは」から約18時間後──

なんと女は返事してきた。「はい」と静かに返事してきた。私の経験上、これは「コピペ返事」ではなく「生打ち(実際にタイピングしている)」のリアルな返事。手応えアリ……。まさに魚が “釣れたッ!” な感覚。

私は「ふぅ」と一呼吸してから、すぐさま「はい」に対して「よろしく」とジャブを放ち、間髪入れずに、若者ぶって……


「どこ住み?」

と打ってみた。もちろんこれは「どこに住んでいますか?」の略であり、私が思う精一杯の若者言葉。

おそらくきっと死語(?)であるし、今の時代「どこ住み?」なんて使っている若者はいないと推測されるし、そもそも優子は「川崎です!」と言っているのでどこ住みも何も川崎住みなのであるが、とにかく若者に見られたかったのである。

ところが、そんな私の「どこ住み」に対し、優子はなんと……

「まず、何歳?」


_人人人人人人人人人人人人_
> キターーーーーーッ! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


これ、上の方に書いた箇条書きの「まず何歳? と聞いてくる。」じゃんコレ! てゆうか「まず、何歳?」と聞いてくるということは、私のことを「迷惑メール評論家・GO羽鳥(43歳)」だとは認識していない様子!!

こうなりゃ、いくしかない……! ここで私は勝負に出た。自分の年齢を、迷うことなく申告した。

「14」と──!

さすがに29歳もサバを読むのは心苦しかったが、世の男子たちを助けたい一心で14(中2)のフリを決め込むことにした。優子の狙いを暴き出したい一心で……。さあ来い優子! どう出る、優子!? 次ページへ続く!


執筆:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

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