「もうマスクしなくて良いんですか」「(それじゃあ)あなたはなぜ外さないの?」。テレビ朝日系のニュース番組「報道ステーション」でのこんなやりとりが話題になっている。
「周りの人が着けている、あとは…」
2022年10月14日の放送では、「日本人いつ”マスク”外すのか? 戸惑う外国人」と題し、板倉朋希アナウンサーによる東京・渋谷でのロケの模様を伝えた。
マスクを着けている訪日外国人に対して屋外ではマスクをしなくても良いことを知らせるという趣旨で、1組目は「だったら外そうかな」と初耳だった様子。
2組目も「もうマスクしなくて良いんですか?」と同様の反応だったが、板倉アナのマスク着用に矛盾を感じたのか、「あなたはなぜ外さないの」と疑問をぶつける。板倉アナは「周りの人が着けている、あとはちょっと人が多いかなっていうのもあって」と返答した。
一連のシーンは、マスク着用の基準が浸透していない日本を象徴しているとして、SNSで話題になった。
厚生労働省の指針では、屋外でのマスク着用は季節問わず原則不要としている。人とすれ違う場面でも”ノーマスク”で良いとする。人との距離(2メートルを目安)を保てず会話する場合は着用を推奨する。訪日観光客にも同じルールを要請している。
屋内では、人との距離(2メートルを目安)が保てて会話をほとんどしない場合は着用不要だとする。
しかし、海外のように脱マスクが進んでいるとはいえない。加藤勝信厚生労働相は11日の会見で、「政府が発信している話が、国民の皆さんとは十分共有できているとは言いがたい状況」とマスクの着用緩和が進まない背景を分析し、「広報を含めて周知徹底を図っていきたい」としていた。厚労省は10月に入って「マスクについては、屋外では原則不要です」と4度もツイッターに投稿している。