【月見バーガー総集編】チェーンの月見系を全部まとめてみた / 技のマック、質のケンタ、力のコメダ、王道のロッテリア、無法極まるウェンディーズ、美少女と組んだモス

ロケットニュース24

2022年9月14日から、モスバーガーにて今年の月見系商品の新作「月見フォカッチャ」の販売が開始された。これによって、今年のそれなりの規模で展開しているバーガーチェーンの月見系は全て出尽くしたと見ていいだろう。

マック、ケンタ、コメダの3社は9月7日のマックの販売に合わせてレビュー済み。今回はそこにロッテリアとウェンディーズ(ともに8日から販売開始)、そして最後に来たモスを合わせた全6社の月見系新作の特徴を、簡潔にまとめてみたぞ!

・マック

まずはマック。今年の新作は「こく旨 すき焼き月見(440円)」。


最下層にすき焼き成分が搭載されている仕様。甘辛くてウマい。


具材それぞれに特筆すべき点は無いが、全ての分量や味付けの調節に、月見歴30年の熟練の業を感じさせる仕上がり

他社と食べ比べるほど、マックが試行錯誤を積み重ねて得たのであろう経験の厚さと、それによる技量のスゴみが伝わるクオリティだ。


・ケンタ

ケンタは「とろ〜り月見サンド」シリーズ。和風カツとチキンフィレがあり、そのそれぞれにチーズ有り(490円)と無し(460円)のバージョンがある。


ケンタの強みは、得意が存分に活かされまくった肉のクオリティだ! チキンはいつものケンタクオリティ。和風カツも厚み、柔らかさ、ソースの染み具合が素晴らしい。肉だけ見れば、全社でトップのクオリティだと感じた。


玉子も、白身はプリプリ、黄身は半熟でトロトロだ! 具材の全てが、我々が欲しがりそうな仕様でブチ込まれている。まるで最新鋭の装備だけで固めたエリート兵のようなバーガーとなっている。


・コメダ

コメダは今年が初月見なルーキーちゃん。「フルムーンバーガー(720円~790円)」で参戦だ。


はっきり言ってマックのごとき熟練の業や、ケンタの肉のような必殺技的なモノは感じさせない。まあ初参戦だし、バーガーに特化したわけではない喫茶店だし。


しかしコメダは他社が持つあらゆる強みに対し、圧倒的デカさだけで対抗。しかもそれが信じがたいほど有効で、マックの熟練の神チューンや、ケンタ秘伝の肉とイーブンな戦いに持ち込んでいる

やはり力はパワー。バーガー界において、大艦巨砲主義は真理だったもよう。パティはデカいがゆえに肉の味がよく感じられるし、玉子もデカいがゆえにトロトロの黄身が活きている。デカいからソースもたっぷり入る。そして、他と並べるとデカすぎて笑えてきてなんかハッピーになれる。


・ロッテリア

ロッテリアは「とろ〜り半熟月見」シリーズを6種販売中。店員さんに聞いたところ、今年からの新作は「半熟タマてりチキン(470円)」「半熟タマてりチキンごはん(490円)」「半熟タマてりごはん(490円)」の3品だそう。


結論から言うと、新作3品の中では「半熟タマてりチキン」がベストだと感じた。


バンズ、ソースと野菜、半熟玉子、そして薄いチキンという無駄のない仕様。チキン単体で勝負した場合、ケンタという王者の前に勝ち目は薄い。


しかし玉子の量とのバランスや、てりやきソースの染み具合を加味した総合力では無視できない強さ。けっこう良いじゃん。もっと注目されていいと思う

対して「半熟タマてりチキンごはん」「半熟タマてりごはん」のごはん系2品は、もっとクオリティを上げられる感がある。


どちらも薄めの味付けで、ご飯と半熟玉子的にTKGバーガー的な。玉子入りのごはんバーガーという路線は将来性があると思うが、やはりごはんバンズの取り扱いが難しいのだろう。

もし、ごはんの扱いで他社の先を行くモスが、ライスバーガーを月見仕様で出してきたら脅威かもって。


・ウェンディーズ

マックが月見バーガーを始める前から、ほぼ同じ仕様の「ベーコンエッグバーガー」を通年で販売してきたファーストキッチン。しかしそちらは全く話題にされず、毎年マックのターン。これがマーケティングというものなのだろう。

しかし今年からついに「ウェンディーズ・ファーストキッチン」の店舗にて月見戦争に参戦することに。「月見B.B.P.バーガー(790円)」と「月見B.B.P.チキンバーガー(690円)」の2品をひっさげて戦場入りした。


「月見バーガー」の元祖はマックだが、中身的にはファーストキッチンの方が歴が長い。真祖的なパワーが発揮されるのでは……と思ったが、見えたのは月じゃなくアメリカ合衆国だった

月見を名乗るための最低限の配慮としてか、ハードめに焼かれた玉子は入っている。しかし、カリッカリに焼かれた2枚のベーコンに、2枚も入っているハッシュドポテト。


そしてゴリゴリのチーズと肉厚なパティで月は消し飛んだ。ソースもスモーキーなゴリゴリのBBQだ! 一口ごとに脳内に流れるUSAコール。はためく星条旗。


ここには No Japanese Otukimi。サラサラと揺れるススキの原と、その向こうのお月様……ではなく、AC/DCの Shoot To Thrill あたりをBGMに軍用ヘリから機関銃をジャングルに向けてぶっ放してる光景が似合う感じ。

ウェンディーズてめぇ、絶対わかってやってんだろ……! しかし、あくまでお月見を名乗っているので、お月見と認めざるを得ない。もう無法地帯だよ。史上最も荒々しいお月見バーガーだと思う。

モノとしてはボリュームたっぷり(コメダに次ぐ2位)で、味もちゃんとウマいのが悔しい。ビーフパティのビーフィー感はNo.1だと思うし、チキンパティのクオリティはケンタに比肩しうる。USA! USA! USA!


・モスバーガー

最後にきたのがモスの「月見フォカッチャ(520円)」。


モスはセーラームーンとコラボ。フォカッチャということで「バーガー」感は希薄だが、まあその辺はいいだろう。上でどう考えてもお月見する気が無さそうなヤツもいたしな。


月見成分として重要な玉子は半熟仕様! 丸々1個ではなく、半分にカットされたモノが入っている。


食感の最大勢力はデカいソーセージ。プリップリでうめぇ! 風味は甘めなソースがメインなのだが、時折ピリッとくる感じがあるのがグッド! かなりウマい。これは絶対売れるわ。

ということで、やや遅れてきたモスをもってメジャーどころ全6社の新作が月見戦線に出そろった。はっきり言って、どれもかなりウマく、甲乙つけがたいというのが本音だ。みんなも是非、全制覇して食べ比べてみてくれ!

執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

Source

タイトルとURLをコピーしました