「日曜日が終わってしまう恐怖」と戦うための3つの方法

GIGAZINE
2022年08月14日 19時00分
メモ



日本では、長寿番組の「サザエさん」が放送される日曜日の夕方に気分が落ち込んでしまう現象が「サザエさん症候群」と呼ばれていますが、海外にも月曜日の到来が恐ろしくなることを指す「日曜日の恐怖(Sunday scaries)」という言葉があります。充実した週末や心休まる休日になるはずの日曜日を憂うつにしてしまうこの現象の解消法を、ポジティブ心理学の専門家が3つにまとめました。

Three ways to tackle the ‘Sunday scaries’, the anxiety and dread many people feel at the end of the weekend
https://theconversation.com/three-ways-to-tackle-the-sunday-scaries-the-anxiety-and-dread-many-people-feel-at-the-end-of-the-weekend-187313


アイルランドにあるRCSI医科・健康科学大学で上級講師を務めるヨランタ・バーク氏によると、「日曜日の恐怖」は金曜日の夜にやり残した仕事が尾を引いているのが原因となっている場合が多いとのこと。つまり、休みに入る前に片付けておかなければならないタスクや未読のメール、未来の自分に託してそのままにしてしまった作業が、月曜日の到来に対する不安になっている可能性があります。

また、週末に気が重くなるような物事があるのも、「日曜日の恐怖」が起きる理由の1つです。特に平日が仕事で忙しい人は、週末に予定や行事を詰め込みがちなので、それが日曜日にプレッシャーを感じる原因となります。

こうした点からバーク氏は、「日曜日の恐怖」を予防する3つの方法を提案しました。

◆1:仕事に一区切りつける
「月曜日までやっておかなければならない仕事のせいで、気が休まらないという時の最も効果的な解決策はそもそも仕事をやり残さないことです」とバーク氏。仕事がたまって燃え尽き症候群にならないためにも、1週間を真っさらな状態で迎えるのが理想です。


とはいえ、仕事が多い人や長期的なプロジェクトを抱えている人など、仕事が1週間で終わらないケースもたくさんあります。そうした場合は、せめて一区切りつくところまでやって、「また新しい仕事が始まる」という気分で月曜日を迎えられるようにすればいいと、バーク氏はアドバイスしました。

◆2:次の週末の楽しみを用意する
週明けにやらなければならない嫌な仕事が不安感の原因になっているのであれば、その週の終わり、つまり次の週末を楽しみにできるような計画を立てておくと、ポジティブな感情とネガティブな感情を相殺させることができます。例えば、土日に友だちとランチに出かける予定を立てたり映画館に行くことにしたりと、次の週末に楽しいことを計画するのを日課にすると新しい1週間が始まる恐怖が和らぎます。


◆3:なぜ恐ろしいのかアウトプットしてみる
バーク氏によると、一体何が不安の種になっているのか分からない場合は、20分程度の時間をとって自分の感情を書き出してみるといいとのこと。大抵はいきなり白い紙を前にしてもなにも浮かばないので、バーク氏は以下のような点に沿って考えてみることを提案しました。

・何が問題なのかを、親や友だちなど別の人の視点で書いてみる。
・人によって集中できる時間は違うので、何も思い浮かばなかったら時間帯を変えてみる。
・誰かに読んでもらうことを想定して書くと、自分の気持ちを理解したりうまく表現したりするのに役立つ可能性がある。
・文章を書くのが苦手な場合は、口に出して録音したり、ムービーとして撮影したりしてもOK。


バーク氏は、人が抱える悩みの中には「職場に理不尽な扱いをしてくる人がいる」というような、気の持ちようでどうにかなる問題ではないものもあるのは確かだと指摘した上で、「日曜日の恐怖の原因が何であれ、人は不安を過度に誇張してしまう傾向があることは覚えておいた方がいいでしょう」とまとめました。

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