え？ えぇ？
Appleへチップを供給するTSMCが、7月14日の収支報告で、半導体でかなりの在庫を抱えていると発言しました。ここのところずっとチップ不足の話ばかりなので、にわかには信じられないのですが…、余ってるんですって。
TSMCいわく、チップ過剰理由は、パソコンやスマートフォン含む電気機器の需要高が緩やかになっってきているから。チップにおける需要と供給のうまいバランスがとれるまで数四半期はかかるだろうと発言しています。一方で、業績は絶好調だそう。
TSMCのCEOのC.C. Wei氏は｢マクロ経済学的逆風によって、近いうちに起こる不確かさに手こずることがあっても、長期的なチップ需要における基本構造の成長は強固であると考えています｣と語ってます。
コロナパンデミックによるリモートワーク・リモート授業で、パソコンを買い足す人が増えました。仕事・授業をお家で行なうための生命線として、買い替えを前倒しした人も多かったはず。ある程度の時間を経てホームオフィスも整ったし、急激な需要はひと段落。仮想通貨大暴落により、マイニングが減少したのもチップの需要供給バランスに影響を与えています。
よかった、チップ不足は解消したんだ！と考えるのはまだ早い。消費者向け端末のチップ在庫は増加傾向にあるとしても、その他のマーケット、例えばデータセンターや自動車業界のチップ在庫はまだまだ厳しい状況にあります。今後、チップサプライヤーがうまくリソースを振り分け、全方位的に解消されていくことを祈ります。