新しいゲームを考えた。その名も「商店街ブラックジャック」である。商店街を端から端まで歩き、指定した種類の店を数えて21を目指す。実際にカードゲームにして遊びました。
新ゲーム「商店街ブラックジャック」
このたび新しく考えたゲームは商店街ブラックジャックである。いきなりだが遊び方はこちら。
事前に用意した店カードを何枚か選び、商店街を歩く。そして見つけたお店の数でブラックジャックをするというもの。考えただけでわくわくする。
戸越銀座で商店街ブラックジャック
実際に遊ぼう。世界初の商店街ブラックジャックの舞台は関東で一番長い商店街である戸越銀座商店街だ。全長1.3kmもある。渋谷駅から表参道駅までの長さとだいたい同じだ。
戸越銀座を端から端まで移動して21を目指す。そして、しょっぱなから特別ルールを設定する。
特別ルール
最初の1枚はランダムに選ぶ。(2枚目以降は好きなカードを選ぶ)
ほり:1枚目はランダムに選びます
石川:ブラックジャックっぽさがありますね
高瀬:餃子屋さんってことですか?
ほり:看板のメニューに餃子が含まれていればOKにしましょう
高瀬:となると、けっこう多そうですね
ほり:2枚目以降は好きなカードを好きな枚数だけ選んでください
石川:じっくり考えていきたいですね
ほり:あと、カードの右上に予想を書くと良さげです
さっそく、各自構築したデッキを披露する。
高瀬:中華料理屋にはだいたい餃子があると思うので、餃子は15軒と予想しました。残りの6は不動産屋がちょうどよい気がします
石川:「大衆」っていいですよね
ほり:居酒屋に「大衆」って書いてあるとわくわくします
石川:たこ焼きが3、パン屋が10、大衆が3、学習塾が4です
高瀬:合計20ですね
石川:あえて21ではなく20を狙うことでドボンを回避する作戦です
ほり:パン屋さんの予想が多くないですか…?
カードが決まったら早速答え合わせ。戸越銀座商店街を端から端まで歩こう。
商店街を歩く
商店街の端から端までひたすら歩きます。
ほり:あ、中華です。高瀬さん、いきなり餃子チャンス
高瀬:やった~!
高瀬:ゲットするとうれしいですね
石川:あ、堀ってありますよ
ほり:ありがとうございます。一応撮影しておきます
ほり:花屋ありました!
ほり:高瀬さん、不動産屋さんです。順調ですね
高瀬: うれしいけど「もう来てしまったか」という不安もあります
ほり:よし、ラーメン屋見つけました
高瀬:サイドメニューに餃子もありそう
ほり:たしかに、餃子チャンスですね
ラーメンあるところに餃子あり。
ほり:お、クリーニング店。順調すぎてドボンがこわい
石川:パン屋さんだ。ようやく私も1点ゲットです。
高瀬:このマスコットキャラクター、いたるところで見ますね
ほり:かわいい~
このマスコットキャラクターは戸越銀次郎。キツネに間違えられるが実はネコらしい。ゆるキャラグランプリのWebサイトにそう書いてあった。どう見てもネコである。
「大衆」を見つけて喜ぶ3人
高瀬:あ、大衆!
石川:大衆~!
ほり:大衆だ!!!
石川:やっぱ大衆はいいですね
高瀬:でも大衆は注意してないと通り過ぎちゃいますね
ほり:大衆は見逃しがち
高瀬:これ、塾じゃないですか?
石川:あ、ほんとだ。立て続けに見つかりましたね
その後もすごい勢いでそれぞれの点数が増えていく。
ほり:よい花ではなく花よい。「花というものは素晴らしい」という主張ですね
ほり:スワローチェーン、勝手につばめグリルの系列だと思っていましたが全然そんなことはなかったです
石川:僕の予想ではパン屋は10軒あるはずで、そのうちの1軒です
ほり:10軒はさすがに多いと思います
ほり:大衆もいいし十八番もいいですね
そしてこの後さらに怒涛の得点ラッシュを経て、やがて大きな交差点に出た。ここで中間発表をしよう。
中間発表!
高瀬:餃子が多いと思ったら意外と不動産が多いですね。
石川:ちょっと少ないですけど、まぁ良いペースだと思います
ほり:石川さん、そこに塾が2つ見えてますよ
石川:いまので10です。
高瀬:塾はこういうところにあるんですね~
石川:あれ、不動産もありますよ
高瀬:やばいっ!
ここからはいかに相手のカードの店を見つけてドボンさせるかを意識して足の引っ張り合いになりそうだ。
高瀬:ラーメン屋が意外とないですね
ほり:後半に期待です
足の引っ張り合い。後半戦!
さて、後半戦。 もはや3人とも相手のカードの店を見つけるのに必死である。
石川:写真に餃子が6個写ってるから6点分じゃないですか?
高瀬:急にルールが崩壊している
ほり:石川さん、公文ありますよ
石川:うわっ
高瀬:もはや「うれしい」じゃなく「うわっ」になってる
その後も高瀬さんの怒涛の得点ラッシュを経て、いよいよ終わりが見えてきた。
高瀬:この奥で商店街のおわりですかね
ほり:ゴールが近い
現在、高瀬さんが20点、石川さんが13点、ほりが15点。
ほり:店の密度がちょっと落ち着いてきましたね
どうなる高瀬さん
さて20点の高瀬さん。21点超えのドボンの危機が迫る中、なんとか最終地点へたどり着いた。
戸越銀座商店街の端っこまで来ました。
石川:もう少し行けばきっと不動産屋さんが3軒ぐらいありますよ
ほり:いや、ここが商店街の終わりなのでここまでです!
石川:ここまでか…
ということで…
高瀬:やった~!
石川:すごい
ほり:寿不動産でブラックジャック達成!縁起がいいですね
おまけ
このあと復路で2回戦を実施した。今度は1枚目から自分の好きなカードを選べるルールだ。しかも1回通っているので雰囲気がつかめている。ハイレベルな戦いが予想された。
しかし、ふたを開けてみると高瀬さんは「整体・整骨院・接骨院」が見つかりすぎてドボン。石川さんは「床屋・美容室」が見つかりすぎてドボン。筆者は「商店街のマスコットキャラ」をちまちまと見つけドボン回避という塩試合であった。
これは売ってもいいレベルなのでは? → 売ります
完全な思いつきで実施した「商店街ブラックジャック」であるが、実際にやってみると非常に心地よいアクティビティだった。運動にもなるし、カードを通じてコミュニケーションも生まれる。なにより商店街を散歩すること自体が楽しい。そしてカードゲームなのに屋外専用という面白さよ。これは売ってもいいんじゃないか?
というわけで、この商店街ブラックジャックのカード一式をゲームマーケット2022秋@東京ビッグサイトにて販売することにしました。10月29日(土)に出展します。業者に発注するのでちゃんとした紙質のカードになる予定です。書きこんじゃうと1回きりしか遊べないけど、消せるボールペンやシャーペンで書けば何回でも遊べるはず。