Redditで1週間誰にも気付かれず人間と会話していたことでも知られる人間レベルの超高精度な文章を生成できる文章生成AI「GPT-3」と、入力した文字情報に則した画像を生成できる画像生成AIの「DALL・E」を組み合わせて、童話を作成することにエンジニアのエドウィン・チェンさんが挑戦しています。
Generating Children’s Stories Using GPT-3 and DALL·E
https://www.surgehq.ai//blog/generating-childrens-stories-using-gpt-3-and-dall-e
世界最大のデータレベリングプラットフォームであるSurge AIでエンジニアとして働くチェンさんは、5歳の息子であるノアくんにどんな物語を読みたいか尋ねてみたところ、「アッシュ(アニメ版ポケットモンスターの主人公であるサトシの英語名)とピカチュウがポケモンの軍隊を指揮しているお話」を所望されたそうです。ノアくんのイメージでは、ピカチュウたちが「陸と海からロケット団および他の敵ポケモンを攻撃している」とのこと。
ノアくんの構想をベースにチェンさんはGPT-3を使って物語を生成。さらに、DALL・Eを使って生成された物語のイメージに沿った画像を生成しています。ただし、GPT-3が生成した文章をそのまま入力するだけではDALL・Eを用いた画像の生成がうまくいかなかったため、画像を改善するためにGPT-3の生成した文章を「微調整した」とチェンさんは語っています。
というわけで、GPT-3が生成した文章とDALL・Eが生成した画像を組み合わせたAI作の「ポケモンの物語(構想：ノアくん)」が以下の通り。
暗い嵐の夜に、サトシとピカチュウはポケモンの軍団を連れて、ロケット団と敵のポケモンとの戦いに向かっていました。
陸からは雷鳴、海からは波の砕ける音が聞こえてきます。
戦場の真ん中では両者が出会い、ついに戦いが始まりました。
ピカチュウとでんきタイプのポケモンの軍団が最初に攻撃を仕掛け、強力な電撃が敵を襲います。
ロケット団のポケモンたちはピカチュウたちの力に匹敵するものではなかったため、すぐに後退を始めました。
しかし、海からやってきたロケット団のみずタイプのポケモンたちはそう簡単に倒すことができず、反撃を開始。これによりサトシとピカチュウはずぶぬれになってしまいました。
それでもサトシとピカチュウは諦めませんでした。2人は仲間のポケモンたちを結集し、持てるすべての力を使って反撃を開始。
そしてついに勝利を収め、ロケット団は敗北してしまいました。
なお、チェンさんはGPT-3が生成した物語を受けて「ロアルド・ダール、気をつけろ」と記しています。
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