夜間気になるLEDチカチカを止める! LEDを遮光/減光するシールやテープを試す【イニシャルB】

INTERNET Watch

 Wi-Fiルーターやスイッチで地味に困るのが夜間のLEDだ。煌々と部屋を照らすだけでなく、チカチカと点滅する場合もあり、気になって眠れないという人も少なくないことだろう。

 最近では、LEDの輝度やオン/オフをコントロールできるWi-Fiルーターも増えたが、こうした機能がない機種の場合、遮光/減光するシールやテープを試してみる価値はある。

Wi-FiルーターのLED。ないと困るが、夜間に光るのも困る。なお、写真のアイ・オー・データ機器「WN-DAX3000QR」は設定画面からランプをオフにできる

機器の設定をチェックしてみよう

 通信機器のLEDは、通信状況やステータスを判断する上で重要な機能の1つだ。初期設定のときなどに活用したり、「つながらない」などのトラブルの際に、最初に確認したりするものなので、ないと困る機能となる。

 しかしながら、部屋、それも寝室などに設置する場合、このLEDがかえって邪魔になることがある。照明をオフにしても、煌々と、しかも緑やオレンジで、点滅しながら部屋を照らす場合があり、場合によっては睡眠を妨げることもある。

 このため、最近のWi-Fiルーターには、LEDをオフにする機能が標準で搭載される場合が多い。ざっと手元にある機器を調べてみたが、以下の機器に関しては、設定画面からLEDをオフにしたり、輝度を低くしたり、時間によってオン/オフを自動的に切り替えたりすることが可能だった。

バッファロー「WXR-5950AX12」

 [アプリケーション]の[スケジュール]で[省電力]設定をオンにし、スケジュール設定でランプ[オフ]のモードをユーザー定義で設定することで、常時オフや、時間によるオン/オフの切り替えが可能。

NECプラットフォームズ「Aterm WX3600HP」

 [基本設定]の[状態表示ランプ点灯設定]で[全消灯]を選択することで、背面のLANポートを含め、全てのランプを消灯可能。スケジュール設定はできないが、消灯時でも背面の[SETUP]ボタンを押すことで、一時的にランプを点灯できる。

TP-Link「Deco X50」「RE505X」

 「Deco X50」はスマートフォンアプリから[詳細]の[LEDコントロール]でオン/オフ、およびスケジュールによる制御が可能。

 中継機の「RE505X」は設定画面の[システムツール]の[LEDコントロール]でオン/オフ、スケジュール設定が可能。

アイ・オー・データ機器「WN-DAX3000QR」

 [詳細設定]の[ランプ]から[消灯モード]を選択することで、底面のLANポートも含め全てのランプを消灯可能。

 しかしながら、今回紹介したメーカーの製品でも、消灯機能を搭載していないモデルもある。また、Wi-Fiルーター以外の機器、特にスイッチに関しては、ほとんどの場合、LEDをオフにする機能は搭載されていない。このため、別の方法でのLED対策が必要になる。

LEDを遮光/減光するシールやテープを利用する

 今回、こうしたLEDをオフにできない機器向けに用意したのが、いわゆる減光/遮光シールだ。LEDに貼り付けることで、光が透過するのを防ぎ、夜間でも気にならないようにできる。あらかじめカットされた製品と、ロールタイプの製品の2つを用意してみた。

Bolide LED減光シール 遮光シール

Amazon.co.jpでの販売価格:799円

 減光シールと遮光シールがセットになった製品。さまざまな形状、サイズにあらかじめカットされており、1シート104枚、2シートで208枚がセットになった製品。

アイネックス LED遮光テープ 7m RLD-SHLD01 ブラック

Amazon.co.jpでの販売価格:1250円

 幅50mm、暑さ0.06mmのPET製テープ。好きな長さに切って利用できる。

 テストに利用したのは、エレコムの「WRC-X5400GS」だ。この製品は、設定でLEDをオフにすることができない。ただ、この製品のLEDは輝度がそもそも低いので、オフにしなくても夜間気にならないように設計されているのかもしれないが、それでも夜間はそれなりに光るので、シールを使って遮光してみた。

 なお、検証に使用したLEDは、本体上部の「WPS」「2.4GHz」「5GHz」の3つ。WPSが消灯、2.4GHzと5GHzが点灯(通信時は点滅だがテスト時はクライアントをつながず点灯したまま)の状態で検証している。

 消灯のWPSボタンにもシールを張り付けているのは、ここから光が漏れてしまうからだ。点灯するLEDに近いLEDは、消灯していてもシールを貼っておくことをお勧めする。

【検証1】Bolide 減光シール

 まずは、Bolideの減光シールを試してみた。蛍光灯下で貼り付けた様子を見て欲しい。

 減光シールなので、完全にLEDの光を遮ることはできず、うっすらと点灯していることが分かる。完全に遮光せず、状態を確認できるようにしたい場合は、減光シールを利用するメリットはありそうだ。

蛍光灯下の減光シールの様子

部屋の照明を消したときの減光シールの効果

 この状態で部屋の照明を消すと右のようになる。蛍光灯下でもうっすら見えていたため、やはり暗い場所では光が見える。ただし、下部のLEDと比べると分かるが、減光の効果は大きく、目視では写真ほど光が気にならない。

【検証2】Bolide 遮光シール

 続いては、同じBolideの遮光シールだ。こちらは、蛍光灯下でも光が漏れず、完全にLEDの光を封じ込めている。

 部屋の照明を消しても、うまくLEDの光を閉じ込められているようだ。上の減光シールと比べると差が歴然だが、上部のLEDの光は全く見えない。

蛍光灯下の遮光シールの様子

部屋の照明を消したときの遮光シールの効果

【検証3】アイネックス LED遮光テープ

 次は、アイネックスの遮光テープだ。こちらは、あらかじめカットされていないので、3つのLEDをまとめてカバーするよう適当な長さに切り取って貼り付けた。

 部屋の照明を消すと、こちらも上の遮光シールと同じく、完全に光を閉じ込められている。見た目を気にしなければ、これでも問題ない。むしろ、上記のシールはサイズが小さく貼り付けにくいので、貼りやすさやサイズを自由に選べるという意味では、本製品は優秀だ。

蛍光灯下の遮光テープの様子

部屋の照明を消したときの遮光テープの効果

【検証4】黒のビニールテープ

 最後に比較のため、一般的な黒いビニールテープを貼り付けてみた。どこでも購入できるので、これで遮光できれば最も手軽だ。

 部屋の照明を消したところ、ビニールテープでも十分な効果が得られた。冒頭でも触れたように、このテストに利用したWRC-X5400GSは、もともとの光があまり強くないため、ビニールテープでも十分に効果があった。

蛍光灯下のビニールテープの様子

部屋の照明を消したときのビニールテープの効果

どうしても対策できない部分もある

 このように、遮光テープはLEDの光が気になる環境で効果的だ。今回の検証の結果としては、「遮光テープ>ビニールテープ>減光シール」といった印象で、ビニールテープで十分ならそのまま運用し、それでも気になるという場合に遮光テープの購入を検討するといいだろう。

 なお、通信機器の中には、どうしてもテープやシールで対応できないものがある。具体的には、以下のようにLEDがLANポート脇へ備え付けられたタイプだ。

LANポート脇のLEDへ遮光シールを貼り付けた際の様子

LANポート脇のLEDへ遮光シールを貼り付け、部屋の照明を消したときの様子

 この場合、シールなどでは完全にカバーすることができないため、どうしても光が漏れてしまう。こうした機器は、機器側でLEDをオフにできない限り、対策は難しいと言えそうだ。

Source

タイトルとURLをコピーしました