レストランアプリが全予算を インフルエンサー に投入する理由:「ファネルのあらゆる場所で効果を上げられる」

DIGIDAY

多くの企業がメディア支出の多様化を目指すなか、レストランアプリを手がけるスコーチ(Skorch)は、すべての予算をひとつの場所に注ぎ込んでいる。インフルエンサーマーケティングだ。

ソーシャルメディアの利用者がこれまでになく増えているいま、インフルエンサーマーケティングは業界全体で採用が進んでおり、広告予算のかなりの割合を占めている。イーマーケター(eMarketer)の調べによれば、米国では2022年末までに41億4000万ドル(約5376億円)が投じられる見込みだという。

まるで「オーガニックな口コミのように感じられる」

創業7年目のスタートアップであるスコーチにとって、インフルエンサーマーケティングは、ますます混み合うデジタル広告市場で注目を集め、買い物客にアピールするコスト効率の高い手段だと、同社創業者でCEOのレーン・ペトラウスカス氏は話す。

「これは口コミと同じようなものだ。たとえ有料キャンペーンであっても、大好きなインフルエンサーの口から語られれば、オーガニックな口コミのように感じられる」と、カリフォルニア州に本拠を置くスコーチのペトラウスカス氏は語る。

スコーチがインフルエンサーマーケティングに毎月いくら費やしているのかは不明だ。ペトラウスカス氏は具体的な金額を明かさなかったが、数千ドル(数十万円)に上ると述べている。また、全予算の60%以上をインスタグラムのインフルエンサーに振り分けているという。残りは、20%がポッドキャストのインフルエンサー、10%がTikTokのインフルエンサーに、10%がYouTubeのインフルエンサーという内訳だ。

アンバサダー役を期待

同社によれば、ターゲットオーディエンスであるアウトドアなミレニアル世代とZ世代の女性にリーチするうえで、もっともうまくいった施策はライフスタイルインフルエンサーとの提携だったという。スコーチはこの1年間、150万人以上のフォロワーを抱えるハンナ・ゴッドウィン氏と共に仕事をしてきた。彼女は、リアリティショーの「ザ・バチェラー(The Bachelor)」や「バチェラー・イン・パラダイス(Bachelor in Paradise)」に出演した経験もあるタレントだ。

「これが私たちの恒久的な戦略になるというつもりはない。いまのところはうまくいっているが、成長するにつれて、ブランドの認知度を高める取り組みのほうが優先されるかもしれない」と、ペトラウスカス氏はいう。

ポッドキャストに関しては、ローリン・ボスティック氏がホストを務める「ザ・スキニー・コンフィデンシャル(The Skinny Confidential)」と、マリアンナ・ヒューイット氏のポッドキャスト「ライフ・ウィズ・マリアンナ(Life with Marianna)」で広告を配信している。

「私たちはキャンペーンで、インフルエンサーとの長期的な提携を選択することが多い。1、2件の投稿に予算を充てるのではなく、アンバサダー的な役割を果たしてもらうのだ」。

75%のマーケターがインフルエンサーを活用予定

今の戦略を展開する前、スコーチはインスタグラムで有料広告をテストしたり、屋外広告を検討したりした。その結果、インフルエンサーマーケティングのほうが顧客のコンバージョン率が高いことがわかったという。

「屋外広告のようなものは、認知度を高めるには最適だろう。だが、私たちが学んだことのひとつは、人が誰かにアプリのダウンロードを促すというのは、思うほど簡単ではないということだ」と、ペトラウサックス氏は話す。そのうえで、インフルエンサーはアプリとの直接的な接点を顧客に提供してくれる存在であり、他のメディアチャネルと比べて摩擦やクリックが少ないと付け加えた。

イーマーケターによれば、米国では2022年に75%近いマーケターが、インフルエンサーマーケティングを自社の戦略に活用する見込みだという。この割合は2021年の70%より多い。また、MMIエージェンシー(MMI Agency)のCEO、マギー・マレク氏も、インフルエンサーのコンテンツはディスプレイ広告や有料ソーシャル広告のブランド生成コンテンツや製品コンテンツよりパフォーマンスが高いことが多いため、多くの人がこの分野に投資しているのは当然だと話す。

「(中略)インフルエンサーは、エンゲージメントの高いオーディエンスやカスタムコンテンツを提供するだけでなく、ブランドパートナーシップに対する信用や信頼を提供できる可能性がある。そのため、マーケティングファネルのあらゆる場所で効果を上げられるのだ」と、マレク氏は語った。

[原文:Why this startup dining app is spending all of its marketing dollars with influencers

Kimeko McCoy(翻訳:佐藤 卓/ガリレオ、編集:黒田千聖)

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